4.3 その他
(1) 円石藻の多様性研究と地球環境モニタリングへの適用
〔区分名〕経常
〔研究課題コード〕0105AE148
〔重点特別研究プロジェクト名,政策対応型調査・研究名〕
〔担当者〕河地 正伸(生物圏環境研究領域)
〔期 間〕平成13〜17年度(2001〜2005年度)
〔目 的〕海洋環境に豊富に生息し,全地球規模の炭素循環と硫黄循環に関連することが知られる円石藻を研究対象として,その形態,遺伝子,生活史の多様性について,環境要因との関連性を併せて調査し,円石藻を用いた地球環境モニタリング将来を行うための基盤情報を蓄積することを本研究の目的とする。自然界における多様性調査と研究材料の収集,保存株の分類学的研究(微細形態解析と分子系統解析)を独自に行うとともに,各種培養条件コントロール下で,円石藻の生活史の移行条件及び円石の微細形態変異について調査・解明することを研究目標としている。
〔内容および成果〕
日本沿岸域を中心に円石藻の分布と多様性に関する調査を行い,保存株の確立と分類学的研究を実施した。特に本年度は黒潮影響下にある八丈島周辺の海域で調査を行い,多種多様な円石藻を確認することができた。同サンプルからこれまでにEmiliania
huxleyi, Gephyrocapsa oceanica,
Oolithotus fragilis, Umbilicosphaera
sibogae var, sibogae, Calcidiscus
leptoporus, Calyptrosphaera
sphaeroideaといった5種(総計25株)の円石藻保存株を確立することができ,現在,各株について,最適な培養条件を検討するとともに,保存株を用いた分類と生活史に関する研究を進めている。中でもOolithotus
fragilisとUmbilicosphaera sibogae
var, sibogaeの2種は,培養株を用いた研究がこれまで全くなく,円石の生成過程や鞭毛装置構造等の細胞内微細構造に関する調査を本研究で行った。更にCalyptrosphaera属の種において,新規な円石を生成する別世代の個体が見出されるなどの新知見が得られ,現在,世代交代の誘導条件,世代間の細胞内微細構造の比較といった調査を進めている。
〔備 考〕
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