(8) 昆虫の生活史・繁殖行動における集団内変異性とその維持機構
〔区分名〕経常
〔研究課題コード〕0004AE192
〔重点特別研究プロジェクト名,政策対応型調査・研究名〕
〔担当者〕椿 宜高(生物多様性の減少機構と保全プロジェクトグループ)
〔期 間〕平成13〜16年度(2001〜2004年度)
〔目 的〕昆虫のオスに見られる繁殖行動の集団内多型現象に着目し,生活史の観点から繁殖行動にかんする集団内多型の維持機構を解明しようとする。
〔内容および成果〕
多くの昆虫に集団内変異として縄張り型,スニーカー型の繁殖行動を示すことがわかっている。2型の共存はESS理論から次の2つの場合が考えられる。ひとつは個体のサイズや闘争能力に依存して行動が決まる場合である。しかし,色彩多型のような遺伝的に支配されている形態形質に依存する行動多型はこの説明に当てはまりにくい。この場合に考えやすいのは頻度依存淘汰による遺伝子型の平衡多型である。しかし,縄ばり型とスニーカー型が共存する集団には,頻度依存淘汰ばかりでなく,密度依存淘汰も表現型依存淘汰も働き,その効果の程度は型によって異なると考えられる。これらの両側面を考慮した上で多型平衡の成立条件を解明する。生涯繁殖成功度の比較から,各タイプがほぼ等しい適応度を持つことがわかった。ハンドペアリングの手法を用いて両型のオスとメスを交配させ,得られた卵を成虫まで飼育しているがこれは現在進行中。
〔備 考〕
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