(17) 核酸プローブを用いたハイブリダイゼーション法による藍藻類付着細菌の解明
〔区分名〕文科-科研費
〔研究課題コード〕0001CD117
〔重点特別研究プロジェクト名,政策対応型調査・研究名〕
〔担当者〕冨岡典子(水土壌圏環境研究領域)
〔期 間〕平成12〜13年度(2000〜2001年度)
〔目 的〕アオコ(藍藻類の異常増殖)の発生予測は現在まで可能となっておらず,遊離細菌,付着細菌を含む微生物生態系全体についての研究が必要となっている。本研究は,近年発達してきた分子生物学的手法,特に核酸プローブを用いたハイブリダイゼーション(FISH)法を用いて,藍藻類に付着している細菌群集について検討を行い,アオコの発生,衰退を微生物生態系の変動の中で評価し,アオコの発生予測に資することを目的としている。
〔内容および成果〕
16S-rRNA遺伝子に基づいたDGGE (denaturing
gradient gel electrophoresis)法による霞ヶ浦湖水中の細菌群集構造変化についての検討の結果,季節的に特徴的な挙動を示すバンド23が検出された。シークエンスの結果バンド23はActinobacteria
に属する特定の微生物に由来することが明らかとなった。この知見に基づき,このActinobacteriaを検出すためのプローブHGC
962rの配列を決定した。プローブHGC 962rの選択性の確認及び,FISHの条件検討のために,このプローブにより検出される細菌の単離を試みた。その結果,霞ヶ浦より単離した2コロニーについて27f及びHGC
962rプライマーにより,PCRによる増幅が認められた。この2コロニーから取得した菌株Strain
K1及びStrain K63について16SrRNA遺伝子のシークエンスを行い,バンド23のシークエンスを持つClone
AUG61との系統解析を行った。しかしながら,この2菌株に由来する16S
rRNAはProteobacteria γsubdivisionに近縁であり,バンド23由来のものと一致せず,HGC
962rの選択性に問題があることが明らかとなった。また,これらと平行して,湖水中の細菌群集のパラホルムアルデヒドによる固定条件,FISHの条件検討を行うとともに,Chlorophyll
aに妨害されない色素の選択を行った。
〔備 考〕
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