(4) 化学物質が水生生物に及ぼす影響の評価手法に関する研究
〔区分名〕地環研
〔研究課題コード〕0101AH315
〔重点特別研究プロジェクト名,政策対応型調査・研究名〕
〔担当者〕畠山成久(生物圏環境研究領域)
〔期 間〕平成13年度(2001年度)
〔目 的〕現在,化学物質により,魚類が急性致死的な影響を受ける環境汚染はほとんど起こらなくなってきている。しかし,環境ホルモンで問題視されているように,低濃度で水生生物の繁殖に及ぼす化学物質の影響評価が重視されているが,そのための試験法や評価法など,まだまだ不十分である。また,底質に沈降して残留する化学物質の底生生物に及ぼす影響試験も,北米では進んでいるが国内では今後の問題である。これまで,開発している試験生物を用い,上記の目的にかなった試験法の開発を行う。また,ヨコエビなどでは,試験生物の検討・開発を行う。
〔内容および成果〕
底質を汚染する化学物質が底生生物に及ぼす影響評価のため,OECDテストガイドライン(OECD-TG,ドラフト)ではユスリカやヨコエビを用いる試験法が候補にあがっている。OECD-TGではユスリカ試験の底質として第一に人工底質を用いている。本年度は,これまでのヌカエビを用いた試験などをベースに,霞ヶ浦底質を用いたユスリカ試験法の検討を行った。また,ヨコエビの試験生物として,欧米では特定の種類(Hyalella
azteca)を用いているが,日本には生息していない。そのため,国内の2種のヨコエビに関して,野外での生態を調査し,その調査結果に基づいた飼育法の検討を開始した。予想外に,2種(アゴトゲヨコエビ,ヒメヨコエビ)とも,冬季に繁殖する種でまたそのうちの1種は肉食性を帯びていた。今後は,そのような基礎データに基づき,ヨコエビの試験生物化とその特徴を生かした試験法の検討・開発が望まれる。
〔備 考〕
2種ヨコエビの採取地点は,アゴトゲヨコエビは土浦郊外の小川,ヒメヨコエビは筑波山の渓流である。
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