(16) 有害大気汚染物質の精度管理に関する研究
〔区分名〕地環研
〔研究課題コード〕0101AH314
〔重点特別研究プロジェクト名,政策対応型調査・研究名〕
〔担当者〕田邊 潔(化学環境研究領域)
〔期 間〕平成13年度(2001年度)
〔目 的〕大気中に微量に存在する有害大気汚染物質については,長期暴露による健康影響を評価する必要がある。そこで,そのモニタリングでは原則月1回,24時間採取で年平均濃度の把握を行っている。しかし,現在の手分析によるモニタリングは労力,手間などの負担が大きく,さらに測定頻度を上げてより詳細な暴露情報を収集することは困難である。そのため,自動分析計による常時監視の実用化が求められている。
本研究では,これまで国立環境研究所で開発されてきた有害大気汚染物質自動分析計を長期にわたって運用すると共に,現在手分析のモニタリングに導入されている精度管理手法を自動分析計へ適用し,精度の高い常時監視を実現することを目的とする。
〔内容および成果〕
東京都環境科学研究所において,環境大気汚染物質の連続モニタリングを4ヵ月にわたって実施した。この間,通常のメンテナンスで十分測定が続けられ,大きな感度変化も見られなかった。精度管理データの取得などで中断した期間を含め,測定率は82%と良好であり,機器トラブルによる欠測は5%以下であった。
途中,16日間にわたって手分析によるキャニスター法との並行測定を行った。このうち10日間は,2日間ずつ0.1〜1ppbの5段階の濃度の標準ガスを添加して,測定対象の41成分すべてについて測定結果の比較を行い得るようにした。自動連続モニタリングと手分析の結果は,相関係数0.886〜0.999の良い相関を示し,差も物質によって異なるが,殆どの場合30%以下で小さかった。
有害大気汚染物質自動分析計の開発では,複雑な機器制御だけでなく,多大な時間を要するデータの解析を支援するソフトウェアを開発してきた。このデータ解析における精度管理判断基準などのパラメーターの検討,機器制御とデータ解析の相互リンクの検討などを行った。
〔備 考〕
共同研究者:星 純也(東京都環境科学研究所)
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