(14) 水生生物の繁殖に及ぼす化学物質の影響評価試験法に関する研究
〔区分名〕経常
〔研究課題コード〕0001AE132
〔重点特別研究プロジェクト名,政策対応型調査・研究名〕
〔担当者〕畠山成久(生物圏環境研究領域)
〔期 間〕平成13年度(2001年度)
〔目 的〕内分泌化学物質の環境中濃度は低く,またその汚染も複合的であり,水生生物に及ぼす繁殖影響も一世代以上にわたる試験法が望まれる。また,暴露の方法も,化学物質によっては水中からよりも食物連鎖,または底質からの影響が大きい場合も想定される。また,環境ホルモンの影響で魚類の雌雄比が変化した場合,性転換を受けなかった個体の繁殖影響の有無に関しても情報はほとんどない。今年度は,FLF系統メダカを用い,孵化後の早い時期に幼魚を17βエストラジオールに暴露し,雌化に感受性に高い時期,過半数が雌化した場合,雌化しなかった個体,及び雌化した雄の繁殖能力等を試験した。
〔内容および成果〕
試験魚として,卵の段階で雌雄が判別可能な,FLF系統(名古屋大学から導入)を用いた。本系統のメダカは,通常のヒメダカに比較し口器が小さく,孵化直後アルテミアを補食できないため,孵化後4〜5日間は淡水ワムシを培養して餌とした。本実験の暴露条件(200ng/L,2日間値)であるが,雌化に感受性の高い時期は孵化後7日以内であること,また過半数の雄が雌化した暴露条件でも,雌化しなかったものはそれが親になった場合,正常雌に対する繁殖能力(受精率)は低下しなかった。しかし,雌化した雄を正常な雄と対にした場合は,その産卵数よりも受精率に有意な低下が認められた。親メダカから化学物質に暴露し,その受精卵を得て,すでに卵に蓄積している化学物質のメダカ性転換に及ぼす試験法の検討を開始した。
〔備 考〕
共同研究者:若松祐子(名古屋大学)・石川英津(国土環境(株)環境創造研究所)
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