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研究成果物



 

(13) 環境中における暴露シナリオに基づいた化学物質(E2,農薬類など)のメダカ繁殖に及ぼす影響


〔区分名〕経常
〔研究課題コード〕0102AE182
〔重点特別研究プロジェクト名,政策対応型調査・研究名〕

〔担当者〕畠山成久(生物圏環境研究領域)・菅谷芳雄・高木博夫
〔期 間〕平成13〜14年度(2001〜2002年度)
〔目 的〕国内各所の野外調査によると,魚類の雄にビテロジェニン(以下,Vtg.)が検出され,また極端な場合雄の精巣に卵細胞が形成される事例(testis-ova)が報告されている。しかし,それが直ちに魚類の繁殖に影響があるかどうかに関しては,いまだ明らかにされていない。
 本試験では,メダカは本来水田周辺の環境に生息していたこと,また17βエストラジオール(以下,E2)が低濃度ながら,全国的に広く検出されていることから,農薬汚染河川水に低濃度E2を添加し,雄メダカの雌化が起こるかどうか,またその結果としての繁殖影響の有無を評価することとした。
〔内容および成果〕
 試験魚として,卵の段階で雌雄が判別可能な,FLF系統(名古屋大学から導入)を用いた。孵化後3日の雄メダカ16個体を,6日間農薬汚染河川水に暴露(河川水は,2日毎に採水)した結果,それだけでは雌化が起こらなかったが,河川水に,更にE2(10,20ng/l)を添加すると5月下旬から6月上旬にかけ,最大30%の個体が雌化した。この場合,雌化した個体の精巣には卵細胞が顕著に形成され,また肝臓のVtg濃度は雌化しなかった個体よりも桁違いに高いレベルで検出された。雌化した時期,調査した河川の水は多種の除草剤で汚染される時期である(数年前までの調査結果による)。除草剤汚染によりメダカのP450薬物代謝活性が高まり,それがE2の代謝を変化させ,性転換を起こしたと考察されるが,その証明は今後の課題である。
〔備 考〕
共同研究者:若松祐子(名古屋大学)・石川英津(国土環境滑ツ境創造研究所)


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