(6) イメージングフーリエ変換赤外分光計に関する研究
〔区分名〕文科-海地
〔研究課題コード〕9901CC160
〔重点特別研究プロジェクト名,政策対応型調査・研究名〕
〔担当者〕中島英彰(成層圏オゾン層変動のモニタリングと機構解明プロジェクト)・杉田考史
〔期 間〕平成11〜13年度(1999〜2001年度)
〔目 的〕気候変動に関する政府間パネル(IPCC)や,地球温暖化防止京都会議(COP3)で議論されたように,今後の地球温暖化を予測する上で,温室効果気体のグローバルなモニタリングが今後の重要な課題である。また同時に,地球温暖化に伴う成層圏の寒冷化によってオゾンホールの回復の遅れも指摘されており,ますます衛星による対流圏及び成層圏のモニタリングの重要性が増加している。そこで,本研究では従来衛星からは困難といわれていた対流圏全域を含めた温室効果気体を含む各種微量気体成分のグローバルなモニタリングを行うための概念検討及び性能評価を行い,将来の衛星へのセンサー搭載の実現性を示すことを目標とする。イメージングフーリエ変換赤外分光計(イメージングFTS)は,地球大気微量気体成分からの熱放射を高分光分解能かつマッピング(イメージ画像取得)が可能となるよう,衛星から分光観測する手法である。
〔内容および成果〕
イメージングFTIRの概念検討を行うために,最終年度にあたる本年度は,以下に述べるような研究を行った。まず最初に実際のイメージング大気観測を想定し,広画角(全角60deg)の前置光学系を設計・製作し,それを実際のFTSに取り付けた。またこの光学系を用い,実験室内において黒体を光源に用いた試験データを取得し評価を行い,その有効性を実証した。次に,この光学系を用いて,実際の屋外における広画角大気スペクトルを取得した。天空放射の生スペクトルから,低温黒体を光源とした背景スペクトルを差し引くことにより,大気中に存在するCO2のスペクトル構造を確認した。また,より強い背景光の中の吸収構造を見るため,太陽光の海面反射のサングリッタ・スペクトルの測定を行った。最後に,これら3年間で得られた知見をもとに,実際に衛星に搭載する場合の利点・欠点等について,用いるハードウェア,光源の種類,及び観測する波長範囲をいくつか想定して,比較検討を行った。
〔備 考〕
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