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研究成果物



 

(16) 気候変動・海面上昇の総合的評価と適応策に関する研究


〔区分名〕環境-地球推進 B-12
〔研究課題コード〕0002BA024
〔重点特別研究プロジェクト名,政策対応型調査・研究名〕
V.1.1.2 統合評価モデルを用いた地球温暖化のシナリオ分析とアジアを中心とした総合対策研究
〔担当者〕原沢英夫(社会環境システム研究領域)・高橋 潔
〔期 間〕平成12〜14年度(2000〜2002年度)
〔目 的〕地球温暖化は海面上昇を引き起こすとともに,気候の変動性も変化させる。エルニーニョ現象や台風,洪水,高潮などの異常気象の発生頻度や強度の変化も想定される。平均的な海面上昇にこうした台風,高潮などの異常気象が重複するとその被害は甚大なものとなる可能性がある。しかし異常気象の将来予測についての情報はほとんどないので,過去の異常気象の発生状況とその影響の程度,対応策などについて情報を広範に収集し,整理しておくとともに,海面上昇及び高潮などの異常気象が重複して発生した場合に被害が深刻化する地域を予め特定しておくことが適応策を検討するうえで不可欠である。本研究は,過去の気象災害,気象データから異常気象現象とその影響についての知見を収集・整理し,それをもとに温暖化がもたらす長期的な海面上昇と短期的,頻繁に生じると予想される異常気象との複合的な影響の範囲を特定し,沿岸低地の気象,地形,社会・経済データより沿岸域の脆弱性を表す指標を開発するとともに,この指標を用いて脆弱な地域を特定することを目的とする。
〔内容および成果〕
 アジア地域における異常気象現象の発生とその影響についての知見の収集を解析する。アジア地域の沿岸部を中心として,発生した台風,洪水などの気象災害についての過去の記録及び対応する気象,水象データを収集し,現象の発生状況とそのときの気象状況を把握,分析する。気象現象の沿岸地域への影響について知見の収集と解析を行う。異常気象現象がもたらす社会システムへの影響について,過去の気象災害を事例として収集するとともに,気象災害と社会・経済的な影響についての関連性について解析する。脆弱性指標の開発と適用性についての検討する。地球温暖化に対する沿岸地域の脆弱性を評価できる指標(群)を開発する。また,開発した指標については,幾つかの地域において試算することにより適用性について検討を行う。
 地球温暖化による長期的,平均的な海面上昇に加えて,台風などの異常気象が複合すると,その被害は甚大なものとなる可能性がある。複合現象は温暖化進行の過程で生じる可能性もあり,現段階で過去の異常気象の発生状況とその影響の程度,取られた対応策などについて情報を広範に収集し,整理しておくとともに,海面上昇及び台風などの異常気象が複合して発生した場合に,被害が深刻化する地域や潜在的に脆弱な地域を特定することが,今後適応策を進める上で不可欠である。本研究は,過去の気象データから異常気象現象とその影響についての知見を収集・整理し,それをもとに温暖化がもたらす長期的な海面上昇と短期的に繰り返し発生する異常気象との複合的な影響の範囲を特定する。そして沿岸低地の標高や人口,社会インフラの密集度などの気象,地形,社会・経済データや対応策の検討を行い,これらのデータより地域,とくに沿岸域の脆弱性を表す指標を開発するとともに,この指標を用いて,現在及び将来にわたり脆弱な地域を特定することを目的としている。本年度は,アジア地域における異常気象現象の発生とその影響についての知見の収集と解析を行い,特にアジア地域の沿岸部を対象として,台風の発生状況と影響リスク算定の基礎となる確率を算定し,地理情報システムを利用して地図化を行った。
〔備 考〕


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