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研究成果物



 

2.1.2 廃棄物の循環資源化技術・適正処理・処分技術及びシステムに関する研究

 
〔研究課題コード〕0105PR012
〔代表者〕井上雄三(循環型社会形成推進・廃棄物研究センター最終処分技術研究開発室長)
〔期 間〕平成13〜17年度(2001〜2005年度)
〔目 的〕資源の循環及び廃棄物の適正処理・処分のための技術・システムおよびその評価手法を開発し,これらを循環型社会の基盤技術・システムの要素技術に資することを目的して,熱的処理システムの循環型社会への適合性評価手法の開発,最終処分場用地確保と容量増加に必要な技術・システムの開発,海面最終処分場のリスクや環境影響のキャラクタライゼーション,処分場の安定度や不適正サイトの修復必要性を診断する指標やそれらを促進・改善する技術の評価手法の開発,有機性廃棄物に関する発生構造・需給要件及び物質フローの把握と循環資源化要素技術及びシステム評価手法の開発を行う。
〔内容および成果〕
(1)循環・廃棄過程における環境負荷の低減技術開発
ダイオキシン類の環境における挙動予測に必要な物性定数の推算には,Revision-4を用いたUNIFACモデルが有用であることを明らかにした。廃棄物の循環資源化に利用可能な既存の高度分離・抽出・生成等の単位操作技術について調査し特性を解析・評価した。また,病院付属焼却施設からのエミッション特性を調査し,ガス中のダイオキシン類や重金属類は感染性廃棄物を焼却したときに,多環芳香族炭化水素類は非感染性廃棄物を焼却したときに多くなることおよび炉底灰やスクラバ排水中の廃棄物当たりの汚染物質発生量は,廃棄物の種類,二次焼却温度にかかわらず同程度の値になることを明らかにした。循環資源化コア技術である選別・抽出等技術の開発ニーズを特定する基礎資料として,一般廃棄物ならびに産業廃棄物処理分野で開発または実用化されている技術を,物理的または化学的単位操作,投入物(ごみ),産物(循環資源),処理能力,使用エネルギー等より整理した。
(2)最終処分場容量増加技術の開発と適地選定手法の確立
 既存の文献等を整理・解析し,我が国の最終処分場では単なる容量増加だけではなく,土地改良,埋立終了後措置リスクや費用の回避,覆土や循環資源,エネルギー回収等を組み入れた技術開発が必要であることを示した。また,技術開発の際には,既存処分場の埋立物の性状把握,安定化やリスク削減という評価軸の設定,既存技術の最適化,掘削物の新たな再利用先の開拓ならびにコスト評価が重要になると結論づけた。適地選定手法に関する研究では,海面と陸上処分場のライフサイクルインベントリー,ライフサイクルコスト,およびライフサイクルリスクに関する検討を行い,海面および陸上処分場における特性の概要を明らかにした。
(3)最終処分場安定化促進・リスク削減技術の開発と
  評価手法の確立
 廃棄物の硫化水素発生ポテンシャルの簡便な測定手法を開発するとともに硫化水素発生に関するいくつかの特異性を見いだした。最終処分場安定化を判定するために,サーモグラフを用いた埋立地ガス放出地点の検出手法,および地表面温度分布を用いた簡便かつ迅速な地表面ガスフラックス推定手法を開発した。また処分場の動植物叢を調査し,外来植物種の優占など,処分場に特徴的な生態学的指標が抽出された。また非破壊地下物理探査手法の処分場への適用性について検討し,電気探査による埋立物の状態把握および敷地境界特定について基礎的な知見を得た。さらに周辺環境リスク評価手法として,処分場浸出水と処理水の急性毒性細胞毒性,生態毒性,遺伝子毒性試験法の開発を行い,濃縮・抽出等の前処理を行わなくても有意な毒性が検出されること,および塩類による培養細胞系への妨害は培地の塩類濃度調整により解決できることが示された。
(4)有機性廃棄物の資源化システムおよび評価手法の
  開発
 有機性廃棄物の排出構造解析を進めている。埼玉・宮崎・高知・愛媛県の耕種系廃棄物発生量を統計値により推計した。埼玉県ではアンケートにより食品産業由来の廃棄物量・種類に関する調査を実施し,集計結果から廃棄物量推定のための原単位を作成した。また,循環資源化特性の指標化では,資源化プロセスを想定した場合における資源回収量予測手法の開発を行うとともに,耕種系廃棄物試料の収集・組成分析を実施した。一方全国の7堆肥製造施設を調査した。その結果,家畜糞原料中にはCryptosporidium parvum(またはmuris)が高い割合で存在し,下水汚泥原料中にはNorwalkウイルス,サッポロウイルス,エンテロウイルスなどが混入するものの,堆肥化プロセスにおいて消滅することを示した。種々のオリゴ糖類や調製生ごみを基質とした場合の乳酸発酵特性を明らかにするとともに,ジルコニウムフェライトおよびハイドロタルサイト系吸着剤のリン吸着・脱着・再生特性を明らかにし,し尿処理等の実排水に適用できることを示した。
〔関連研究課題〕
9903AB238 埋立地浸出水の高度処理に関する研究 89p.
0102AG237 焼却処理におけるダイオキシン類発生量予測指標に関する研究 89p.
0103BE279 最終処分場管理における化学物質リスクの早期警戒システムの構築 91p.
0102BE307 最終処分場による環境汚染防止のための対策手法検討調査 93p.


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