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研究成果物



 

1.3.2 ダイオキシン類の総合的対策の高度化に関する研究

 
〔研究課題コード〕0105SP032
〔代表者〕森田昌敏(内分泌かく乱化学物質及びダイオキシン類のリスク評価と管理プロジェクトグループプロジェクトリーダー)
〔期 間〕平成13〜17年度(2001〜2005年度)
〔目 的〕ダイオキシン汚染について新しい観点から,新たな計測法や処理技術の開発,新たな汚染物質としての臭素化ダイオキシンに関する知見,POPsとして地球的規模汚染の状況の解明,簡易・迅速な計測法や曝露量評価のためのバイオマーカーとそれを用いたリスク評価手法の開発を行うことを通じてダイオキシン類対策に資する。
〔内容および成果〕
 ダイオキシンの簡易・迅速分析法について,低分解能GC/MSによる適用可能領域の確定,必要な前処理方法について検討を行った。低分解能GC/MSを用いても,高濃度試料については使用可能であることが明らかとなったが,計算のソフトウェア等での自動化が必要であると考えられる。またバイオアッセイによるスクリーニング手法についても検討を行った。ダイオキシン類のリアルモニタリング機器の概念設計を行った。
 ダイオキシン類のリスク評価と管理に関する研究として,体内負荷量及び生体影響評価に関する研究を行った。ダイオキシン類の曝露によって鋭敏に動くと考えられる薬物代謝酵素CYPlA1,CYPlBlmRNAのリアルタイムPCRによる定量を,埼玉(n=41)と大阪(n=36)の血液サンプルに対して行った。
 ダイオキシン曝露の新たな生体指標の検索・開発を目的として,DNAマイクロアレイを用いてTCDD応答遺伝子の探索を行った。具体的には,MCF7(ヒト乳がん)細胞あるいはRL95-2(ヒト子宮内膜がん)細胞に,0.1,1,10nMのTCDDを24時間曝露し,発現量の変化するエストロゲン応答遺伝子を調べた。その結果,スポットしてある203遺伝子のうち,MCF7細胞で75個,RL95-2細胞で68個のエストロゲン応答遺伝子の発現パターンが変化した。ダイオキシン曝露で鋭敏に動くと考えられているCYPlA1遺伝子には日本人の集団において数カ所の多型が知られ日本人の集団におけるCYPlA1遺伝子の代表的な多型,Tleu462ValおよびMspT多型を迅速にかつ精度高く検出する方法を検討し,凍結全血からのゲノム抽出方法ならびにallele specificPCR法およびPCR-RFLP法による検出系を確立した。
 これらの研究のほか,臭素化ダイオキシンの分析法の開発,地球的規模ダイキシン汚染に関する予備的研究を行った。臭素化ダイオキシンについては,人体細胞から始めて検出し,本物質についても調査をひろげる必要性のあることを明らかとした。尚関連して行った臭素化ビフェニルエーテルの分析結果では,近年になって著しく汚染が拡大していることが明らかとなった。
〔関連研究課題〕
0003AA170 ダイオキシン類の新たな計測法に関する研究 129p.
0005AA171 ダイオキシン類の体内負荷量および生体影響評価に関する研究 130p.
0105AA273 地球規模のダイオキシン類汚染に関する研究 131p.
0105AE172 臭素化ダイオキシン類の環境影響評価に関する研究 133p.
0105AE173 ダイオキシン類及びPOPsの環境運命予測に関する研究 133p.


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