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研究成果物



1.2 社会環境システム研究領域

 環境問題の解明や解決には,理学,工学,医学から社会科学までを含む広範な領域の研究を推進するととも
に,これらの研究を統合して政策決定者に対して適切なメッセージを出さなければならない。この基本的な政策
ニーズに応えるため,社会環境システム研究領域の研究が推進されている。この領域の主たる研究活動は,(1)
個々の基礎的研究を統合するコンピュータモデル開発,政策評価のためのシステム分析手法開発,そしてこれら
のモデルや手法を用いた政策分析から構成される「政策統合評価研究」,(2)環境経済学,国際政治学等,環境
問題の解明・解決に不可欠の「社会科学研究」,さらに,(3)環境情報の体系化やリモートセンシング手法の開
発を担う「情報解析研究」,の3つに大きく分類される。そして,統合評価モデル,資源循環,環境計画,環境経
済,情報解析の5つの研究をベースにして,重点特別研究プロジェクトや政策対応型調査・研究,地球環境研究
センターと連携して,各種の政策ニーズに対応した質の高い研究を推進してきた。

 本年度においては,アジアの経済発展と環境保全を両立させるため,広範囲な持続的発展研究をアジア地域の
共同研究として進めたほか,資源型循環を基調とした社会形成の必要性と効果に関して,定量的分析のための各
種手法研究を進展させた。また,環境産業の経済効果等,環境政策と経済発展の関係を分析するモデルや,エ
コ・システムの変化とその社会的影響を推計するモデルの開発を進めた。さらに,地球規模の人間社会の発展の
シナリオをもとに環境変化のシナリオを作成するとともに,これらの環境変化の影響を推計するための方法論開
発を進展させた。一方,国際的な環境外交交渉の分析や,環境保全のための経済的インセンティブの計量,環
境意識の国際比較等,社会科学的研究の着実な進展も見られた。さらに,衛星によるリモートセンシング手法の
高度化,リモートセンシング・データによる生態系モニタリング手法の改良等の成果も得られた。これらの成果
は,アジア環境大臣会合(エコアジア),国連環境計画地球環境アウトルック(UNEP/GEO),気候変動政府
間パネル,経済協力開発機構(OECD)等,国際的機関にインプットされたほか,中国やインド等のアジアの発
展途上国の政策立案にも活用された。さらに,わが国の総合環境政策,地球温暖化対策,廃棄物対策等,個別の
政策ニーズに対応する政策研究の基礎を提供した。


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