2.15 国立機関原子力試験研究費による研究(原子力利用研究)
3.ガス交換能を有する肺胞モデルの開発と健康影響評価への応用
〔担当者〕
| 環境健康部 |
: |
持立克身・白 禹詩・小林隆弘 |
| 地域環境研究グループ |
: |
古山昭子・鈴木 明 |
| 社会環境システム部 |
: |
清水 明 |
〔期 間〕
平成12〜16年度(2000〜2004年度)
〔目 的〕
これまで呼吸器系に対する大気汚染物質の影響は,呼吸機能に関する生理学的研究,気道および肺胞上皮組織の病変に関する組織化学的研究,あるいは免疫細胞の機能に関する研究等によって評価されてきた。しかし,これらの実験動物を用いた暴露実験を主体とする研究では,ガス暴露装置の制約を強く受け,大気環境中に数多くの汚染物質が共存しその複合汚染が危惧される状況に,適切に対処できない恐れがある。このような状況を踏まえ,「環境化学物質に対するバイオエフェクトセンサーの開発」(平成7〜11年度)では,U型肺胞上皮細胞と肺線維芽細胞を用いて,影響評価用肺胞上皮組織を人工薄膜上に再構築した。本研究では,この人工上皮組織が環境汚染物質を細胞培養液に溶解させた形で影響評価することを前提としていた点を解消すべく,ガス状物質についても影響評価が可能な肺胞組織同等体を構築する。
〔内 容〕
本研究の前期3年間では,ガス交換能を有する肺胞構造体をin vitroに構築することを目指す。本年度は,コラーゲンゲルに包埋したヒト線維芽細胞(Fgel)とヒト血管内皮細胞(HPAE)を共培養し,内皮細胞直下に基底膜構造体が形成されるか検討した。先ず,プラスチック薄膜上に線維状T型コラーゲン基質(fib)を作製した後,その反対面にFgelを作製し,数日間培養して擬似間質を形成した。次に,fib上にHPAEを播種し,Fgelの順化培地存在下で2週間共培養した。その結果,HPAE直下には基底膜成分のラミニンやW型コラーゲン等が連続的に集積した。その集積物を透過型電子顕微鏡で観察したところ,不連続ではあるがラミナデンサが形成された。
〔発 表〕E-44,b-240,241
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