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研究成果物


2.14 国立機関公害防止等試験研究


7.内分泌撹乱化学物質等の有害化学物質の簡易・迅速・自動化分析技術に関する研究


〔担当者〕
廃棄物研究部 大迫政浩


〔期 間〕
平成12〜15年度(2000〜2003年度)


〔目 的〕
 ダイオキシン類やPCB類などの内分泌撹乱化学物質の測定は,通常高分解能ガスクロマトグラフ質量分析計(HRGC/HRMS)を用いて行われ,測定法が複雑で高度な技能を必要とすること,高額の設備を必要とすること等から,高いコストと多くの労力を要し,かつ結果を得るまでに長期間を要することが,問題解決を困難にしている大きな障害となっている。そこで本研究では,低コストで簡易かつ迅速な分析技術として,近年環境分野への適用が図られている先端技法である免疫測定法に着目し,多くの干渉物質を含む廃棄物試料に対して適用可能な測定系の開発を目的とする。初年度である本年度においては,@都市ごみ焼却施設のばいじんおよび汚染土壌に対するダイオキシン類試験系の開発 APCB汚染油に対する測定系の開発可能性検討 Bダイオキシン類に対する高選択性抗体の設計に関する研究を実施した。


〔内 容〕
(1)都市ごみ焼却施設のばいじんおよび汚染土壌に対するダイオキシン類試験系の開発
 時間分解蛍光免疫測定法と,試料の前処理法として高速溶媒抽出(ASE)/多層シリカゲルカラム精製を組み合わせた迅速簡易試験系を開発し,実際の都市ごみ焼却施設から採取したばいじんおよび汚染土壌に適用して,HRGC/HRMSによる機器分析結果との比較検討を行った。その結果,機器分析結果との間に良好な相関が得られ,適用可能であることが明確になった。なお,汚染土壌に関しては,抽出液がばいじんと異なる干渉マトリックス成分を含むことから,カラムクリーンアップ時の脱着液の組成を変えることが必要であった。
(2)PCB汚染油に対する測定系の開発可能性検討
 PCB汚染油中のPCB濃度測定のため,(1)基準値500ppb以下を測定でき,(2)汚染油中共存物質の影響を受けず,(3)オンサイト・迅速測定ができる免疫測定系の検討を実施した。PCB時間分解蛍光免疫測定法では5ppbのPCBを測定できることが確認できた。共存物質の影響の有無について基礎的な知見を得た。
(3)ダイオキシン類に対する高選択性抗体の設計
 GC/MSの測定結果から,29種類のダイオキシン類異性体の中でP5CDD,H6CDD,P5CDF,H6CDF異性体がTEQ値と最も良い相関性を示すことが判明した。これらダイオキシン異性体に対する抗体及び免疫測定系を開発するため,タンパク質結合ダイオキシン免疫原の合成法を検討した。


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