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研究成果物


2.14 国立機関公害防止等試験研究


2.有害藻類発生湖沼の有機物,栄養塩類,生物群集の動態解析と修復効果の評価に関する研究


〔担当者〕
地域環境研究グループ 稲森悠平・水落元之
水土壌圏環境部 今井章雄・松重一夫


〔期 間〕
平成12〜14年度(2000〜2002年度)


〔目 的〕
 WHO(世界保健機関)の飲料水質ガイドラインに設定された毒性藻類をはじめとするアオコの増殖要因および有機物濃度の上昇要因は発生源からの流入負荷,底泥からの溶出負荷等に由来する有機物,栄養塩類としての窒素,リン等が重要な要因としてあげられ,これらの要因が密接に関連して湖内生態系の群集構造の変化,すなわち不健全な生態系へ変遷するのか健全生態系へ修復するのか鍵となることが指摘されている。そのため湖内,流入汚水の有機物の分画パターン,窒素,リン濃度生物群集構造を踏まえたメカニズムの解明・解析に基づく対策技術の導入が必要とされている。本研究では上記の点を鑑み,茨城県霞ヶ浦,福井県三方五湖,神奈川県相模湖,岡山県児島湖,石川県河北潟,東京都内池沼等を対象とし,健全な湖沼生態系への修復を目的に位置付け,有害藻類発生湖沼の有機物,栄養塩類,生物群集の動態解析と修復効果の評価に関する研究を推進することとする。


〔内 容〕
 発生源である下水処理水,埋立地浸出水等および湖水,藻類培養後の培地ろ液等に含有される有機物の疎水性−親水性,酸性−塩基性,易−難分解性に基づき樹脂吸着分画手法を適用し,各画分の物理化学的特性および季節変化を把握することにより,湖水で漸増・蓄積する有機物の実態および動態を解明し,この各画分の存在比・特性を評価し,物質収支的アプローチ解析等により湖水溶存有機物の起源を推定する。この知見に基づき,効果的な湖沼有機物負荷削減対策の在り方の解析評価を国立環境研究所および茨城県,福井県との連携により行う。
 また,有毒藻類の増殖特性と捕食分解におけるミクロキスチンの生分解機構の解明について,捕食者としての微小動物を添加した場合,しない場合における光,温度条件等を変化させて解析すると同時にミクロキスチンの生分解機構について国立環境研究所および福井県,岡山県と連携により解明する。さらに,有毒物質やカビ臭物質を産生するオシラトリア属,フォルミジウム属の水温条件,他の藻類との相互作用における競争条件下の増殖特性を解析すると同時に微小動物の捕食分解機構解明による増殖抑制機構等について国立環境研究所および茨城県,福井県,岡山県と連携して行うと同時に,有害藻類の増殖抑制機構についてベンチスケール規模および数m3規模のモデル湖沼シミュレーター等により窒素,リン,ミクロキスチン,生物群動態並びに溶存有機物の分画によるプロフィール解析を行っていく。
 これらの結果を踏まえ,発生源由来の有機物として有機酸やフミン,非フミン系の物質を物理化学反応で低減化することが湖沼水分画溶存有機物のどの分画を低減する上で重要かについてオゾン,チタニウム法等を用いた有機性排水等の流入水の分解特性から解析を行い,発生源また湖内底泥から有機物,窒素,リンの負荷が湖内生物群集構造をどのように変化させていくかについて,有機物,窒素,リンの負荷を削減した場合,しない場合における影響を解析し,発生源での負荷削減技術を総合的に評価すると同時に水環境修復の対策法のあり方について提案を行う。

〔発 表〕B-10,12,24,b-18,21,27,49,58,68,101


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