環境情報センターは,平成2年7月,国立公害研究所が国立環境研究所に改組されたのに伴い新たに設置され,環境情報の収集,整備及び提供並びにコンピュータ・ネットワークシステムの運用等の業務を行っている。近年の環境行政の領域の拡大に伴う環境情報への広範な需要に応じるため,「環境データベース」を整備充実し,当研究所のみならず広く環境研究,環境行政の推進に必要な情報を関係部局に提供している(図3.1)。また,環境基本法を踏まえ,広く一般の国民等への環境情報の提供を行うため,平成8年3月より通信ネットワークによる環境情報提供システムを運用している。
コンピュータシステムについては,平成8年度に全面的なシステム更改を行い,従来から設置されていた大型電子計算機システムとスーパーコンピュータシステムを統合したUNIX環境のシステムとした。あわせて,基幹ネットワークをIPスイッチ,IPスイッチ・ゲートウェイを用いたネットワークシステムに切り替え,性能,機能等を強化した。その結果,科学技術計算の高速化及びネットワーク速度の向上が図られた。また,平成8年10月より,所内における情報の共有・提供システムとして,イントラネットの運用を開始した。
本年度の業務の概要は次のとおりである。
本研究所の案内情報,研究情報等のインターネット上での情報発信手段として平成8年3月より「国立環境研究所ホームページ」の運用を開始している。
運用当初は,研究所の業務紹介やデータベースの提供等研究所の基本的な紹介情報を主としたものであった。その後,順次,個別研究テーマごとのページ,さらに化学物質データベース等研究成果等を提供,紹介するページを追加掲載したほか,英文年報等を全文掲載してきたところである。
本年度は,所内に設置された環境情報データベース小委員会(旧環境情報データベースワーキンググループ)において,情報提供の充実についての議論・検討を行い,利用者からのアクセスを容易にし,的確な情報案内や必要な情報を迅速に提供するなどの改良を行う必要性から,ホームページ情報検索システムを導入したほか,既存ページの見直し,各研究部ページの新規作成など国立環境研究所ホームページの再構築業務を実施した。
情報提供の内容等の概要については,図3.2に示すとおりである。
(EICネット:Environmental Information
& Communication Network)
環境情報提供システムは,環境基本法第27条に基づき,環境教育・学習の振興及び民間環境保全活動の促進に資するため,環境情報の提供及び情報交流の促進を図ることを目的とするもので,平成6年度よりシステムの構築を進め,平成8年3月からパソコン通信による情報提供を開始(平成10年12月終了)し,平成9年1月からは,インターネットのWWWを利用した提供サービスを,また平成10年10月からは,ファックス通信による提供サービスを行ってきた。
本年度は,情報交流サービスの充実を図るため,7月,環境カウンセラー掲示板及び同メーリングリストを,続いて8月には,一般会員用の掲示板として,イベント情報かわら版をWWW上に設置したほか,前年度に引き続き提供情報の更新・追加及びシステム機能の拡充等を行った。平成12年3月1カ月間の,EICネットホームページへのアクセス(注)数は,2,800,018件であった。
本システムによる提供情報等の内容については,
図3.3に示すとおりである。これらのサービスを利用するための費用は通信料を除いて無料としている。システムの運用は,(財)環境情報普及センターに委託して実施している。
環境情報提供システムについては,今後引き続き機能の拡充,提供情報の充実を図っていくこととしている。
(注)ここでいうアクセス数とは,ホームページ内各ページのヒット数の合計を取りまとめたもの。
1.データファイルの整備
環境情報センターの主要な任務の一つである環境数値データの収集,整理,保管,提供業務の一環として,本年度においては,前年度に引き続き大気環境データ及び水質環境データを収集してデータファイルの整備を行った。また,平成2年度(1990年)以降の大気環境月間値・年間値データおよび水質環境年間値データについて,「環境数値データベースホームページ」を作成し,国立環境研究所ホームページサーバと環境情報提供システムによりインターネット上での提供を開始した。
(1)大気環境データ
大気環境データは,@大気環境時間値データファイルA大気環境時間値データファイル;国設局 B大気環境月間値・年間値データファイル C大気測定局属性情報ファイル D大気測定局マスターファイルにより構成されている。本年度は,前年度に引き続きデータファイルの作成を行った。
各ファイルの内容は以下のとおりである。
@大気環境時間値データファイル
昭和52年度より,大気汚染防止法に基づき都道府県が実施する大気環境常時監視の1時間値測定結果をデータファイルに収録する作業を開始し,収録項目を逐次充実してきた。本年度は,平成10年度測定に係る関東・愛知・近畿・中国・北九州地方の測定局(18都府県,1,260局)について,大気汚染物質(窒素酸化物,浮遊粒子状物質,二酸化イオウ,一酸化炭素,光化学オキシダント,非メタン炭化水素等16項目)及びその他項目(気象要素等10項目)等の各測定結果データを収録した(延べ10,421件)。
A大気環境時間値データファイル;国設局
@と同様に,全国の国設大気測定所及び国設自動車排出ガス測定局(15局)についても,常時監視の1時間値測定結果を収録した(延べ197件)。
B大気環境月間値・年間値データファイル
環境庁大気保全局は,大気汚染防止法に基づき,毎年,都道府県より報告を受けた大気環境常時監視測定結果をとりまとめ,データファイルに収録・集計を行っている。当センターでは,大気保全局より集計結果を収録したデータファイルの提供を受けて,昭和45年度測定結果から整備している。本年度は,平成10年度測定に係る全国の測定局(2,144局)について,大気汚染物質11項目の各測定結果データを収録した(延べ12,459件)。
なお,本年度も,前年度に引き続き,大気保全局の平成10年度測定結果データファイル及び測定結果報告書の作成について,支援を行った。
C大気測定局属性情報ファイル
国立環境研究所及び環境庁大気保全局は,毎年「大気測定局属性調査」を実施し,全国の測定局の設置状況を調査している。当センターでは,属性情報管理システムを整備し,上記調査表を基に,データ更新,管理台帳の作成,データファイル作成等の業務を行っている。属性情報ファイルは,各年度の調査結果をファイルに収録したものである。本年度は,平成10年度調査結果に係る情報を収録した。
D大気測定局マスターファイル
測定局マスターファイルは,上記属性情報ファイルの収録内容のうち,大気測定局に関する基礎的情報を収録したファイルである。本年度は,平成10年度調査結果に係る情報を収録した。
(2)水質環境データ
水質汚濁防止法に基づき,昭和46年度から全国公共用水域水質調査が実施されている。昭和51年度よりこの調査結果をデータファイルに収録する作業を開始し,収録項目を逐次充実してきた。本年度は,前年度に引き続き水質環境データファイルの作成を行った。
水質環境データは,@公共用水域水質データファイルA公共用水域水質データ年間値ファイル B公共用水域水質マスターファイルにより構成されており,その内容は以下のとおりである。
@公共用水域水質データファイル
本年度は,平成10年度測定に係る全国公共用水域の全測定点(8,781地点,延べ119,081測定)について,生活環境項目(pH,DO,BOD,COD,SS,大腸菌群数,n-ヘキサン抽出物質(油分等),全窒素,全リン)及び健康項目(カドミウム,全シアン,鉛,クロム(6価),ヒ素,総水銀,アルキル水銀,PCB等計23項目)等の各測定結果データを収録した。
A公共用水域水質データ年間値ファイル
年間の測定結果について,最高値,最低値,平均値,測定回数及び環境基準達成回数等を測定点ごとに集計し,生活環境項目,健康項目等の項目別に年間値ファイルを作成した。
B公共用水域水質マスターファイル
水質マスターファイルは公共用水域の水質測定点に関する情報を収録したファイルであり,データの検索や環境基準適合の判定などに用いる基礎的情報を持っている。本年度は,前年度に引き続き,変更地点等の調査結果に基づいて,地点統一番号,地点名称,指定類型,達成期間,緯度,経度などをマスターファイルに収録した。
以上のファイルは,環境庁水質保全局の行う公共用水域水質測定結果調査と密接な関係にあり,同調査によって得られた内容を当センターで収録・集計等の業務を行う過程で作成されたものである。環境庁水質保全局が平成11年12月に発表した「平成10年度公共用水域水質測定結果について」及び同局監修の「全国公共用水域水質年鑑」の内容は,この作業結果を基礎としている。
2.データファイルの提供
(1)貸出による提供
環境数値データファイルは,「環境データベース磁気テープ貸出規程」に基づき,従来より庁内及び行政機関・研究者等への提供業務を行っている。本年度は,計683ファイルの貸出を行った。
また,本年度から,ユーザの多様なニーズに対し,よりきめ細かな対応ができるようイントラネット上に整備したWeb対応「データ提供システム」の運用を開始し,データファイルの提供業務の効率化を図った。
(2)コピーサービスによる提供
環境数値データファイルが環境研究及び環境行政分野のほか,民間機関を含め広く社会的に利用されるよう,「コピーサービス用磁気テープ貸出規程」に基づき,(財)環境情報普及センターを通じて,磁気テープコピーサービスによる有償提供を行っている。本年度は計769ファイルの提供を行った。
3.自然環境保全総合データベースの整備と提供
自然環境保全総合データベースは,自然環境に関する現況の把握及び変動の予測や評価等の基礎資料とすることを目的として,環境情報センターにおいて平成3年度より整備業務を開始したものである。
これまでの成果としては,全国土の自然環境データを3次メッシュ単位で数値及び文字情報として検索・表示できるデータベースシステム(GREEN)を,国立環境研究所データベースサーバ上に構築し,自然環境基礎調査データの更新と追加及びその運用を行い,所内での利用が可能となっている。
また,本データベースのパソコン版としてPGREENが開発されている。このパソコン用データベースは,既システムの成果や収録データを基としつつ,Windows上でのグラフィカルな表示及び操作により,国土数値情報やメッシュ気候値などを組み合わせた自然環境データの利用を容易にしたものである。
また,PGREENについては,平成9年12月より環境庁内関係部署をはじめ,都道府県の環境・自然保護部局を中心に,提供申込があった機関に対して,システム及びデータを格納したCD-ROM又はFDを配布している。本年度も引き続き提供を行った。
4.機関情報(INFOTERRA)の整備と提供
環境情報センターは,国連環境計画(UNEP)の運営する国際環境情報源照会システム(INFOTERRA:International
Environmental Information System)における我が国の代表機関(NFP:National
Focal Point)として,次の業務を執り行った。なお,平成12年3月現在,INFOTERRAへの参加数は178カ国であり,登録されている情報源数は,約8,000件となっている(日本国内登録機関数576件)。
@情報源の登録と更新
本年度は,国内登録機関に係る記述の修正等の作業を行った。
A情報源の検索照会及び回答
国内外からの依頼に対して,情報源照会回答業務を行った。今年(平成11年1〜12月)は,23件の照会があった(うち,国外からの照会数14件)。
Bネットワーク上での検索システムの提供
国立環境研究所ネットワーク及び国立環境研究所ホームページサーバから利用可能な検索システムの提供を行った。なお,本年(平成11年1〜12月)の国立環境研究所ホームページ上の検索システムへのアクセス回数は3,649件であった。
Cその他の活動
情報源及び利用者への広報資料として,平成10年度に刊行した「INFOTERRA国内情報源台帳(第14版)CD-ROM版」の改訂を行い,ホームページ上で最新情報の提供を行った。
5.環境情報源情報の整備と提供
環境情報については,これまで環境庁を始め政府機関等において多種多様な情報が集積され,環境白書などの形で公開されているが,これらの情報は必ずしも体系的な収集・整備が行われているわけではない。このため,環境情報の全体像とそれらの情報の所在について明らかにし,環境に関連する情報へのアクセスを容易にすることが必要となっている。
このため,環境情報センターにおいては,どのような環境情報がどこにどのような形態で集積されているかに関する情報(環境情報源情報)を整備し,環境情報の全体像を明らかにするとともに,外部提供可能な情報源情報について,広く一般に利用可能な形で提供するため,平成4年度より環境情報に関する調査を行っている。
本年度においては,環境情報源情報及び環境情報扱い機関情報,条例情報,国の所掌事務解説情報等について,更新・追加調査を実施した。
環境情報ガイドに収録している案内情報としては,以下のようなものがある。
○環境情報情報源情報
(国,地方自治体,主要NGO等の持つ環境情報約1,200件)
−情報の概要,収録内容,保有機関,整備期間,対象地域,入手方法などを収録
○環境情報取扱い機関情報
(国や地方自治体の組織,公益法人,NGOなど約390件)
−名称,所在,連絡先,扱う環境情報の概要,主要成果,定期刊行物などを収録
○環境関連法令・条約・条例情報
(環境保全を主目的としている法律・条約・条例など約320件)
−名称,概要,公布・施行年月日などを収録
○環境基本用語解説情報
(ガイドディスク中の用語で解説を要するとおもわれるもの約330語)
−名称,解説,関連図書などを収録
○環境図書情報
(ガイドディスクに収録された情報を理解する助けとなるよう,環境に関する代表的な図書約190件)
○国際環境情報源照会システム(UNEP/INFOTERRA)の国内登録機関情報
(国や地方自治体の組織,研究所,大学など約580件)
−名称,連絡先,扱う環境分野(キーワード方式)などを収録
○国際研究計画・機関情報
(国際的なモニタリング計画,環境情報の整備・提供機関など約370件)
−名称,概要,目的などを収録
○地方自治体の所掌事務解説情報
(都道府県政令市環境部局の情報約120件)
本調査の結果を収録したディスク(環境情報ガイドディスク)は,(財)環境情報普及センターを通じて一般への配布を行っているが,広く活用されることを考慮し,複写・譲渡を自由にしている。
これらの情報については,国立環境研究所WWWサーバや環境情報提供システムによるオンライン提供も実施している。
1. 環境文献データファイルの整備と提供
環境研究や環境行政に関する文献情報の収集とそのデータベース化を推進するとともに,CD-ROM及びCCOD(カレントコンテンツのフロッピーディスク版)の導入を行うなど,国内外のデータベースのオンライン検索による効果的な活用体制の充実を図っている。
(1)内部システム
@NIES-BOOK
収集した単行本の所蔵目録データベースとして,昭和58年度から入力を開始したもので,書名,著者名,出版年,出版社,配架先等を入力している。このファイルの利用によって,各研究部等に分散所蔵された単行本の集中管理と有効利用が進められる。
ANIES-SC
収集した逐次刊行物の所蔵目録データベースとして作成しているもので,最新巻号,配架場所,所蔵巻号,所蔵年等のデータを入力している。このファイルの利用によって,雑誌管理の省力化とともに,イントラネットによる新着状況や所蔵情報の提供を可能としている。
BNIES-REPORT
これまで刊行された国立環境研究所研究報告等について,シリーズごとの表題,刊行年等を記録しているデータベースである。
CNIES-PAPERS
国立環境研究所職員の誌上(所外の印刷物)発表論文等及び口頭発表(講演等)に関し,発表者,題目,掲載誌(学会等名称),巻号・ページ(開催年)及び刊行年(発表年月)について,年度ごとにとりまとめ,データベースとしているものである。
(2)CD-ROMシステム
環境情報センターでは,CD-ROMとして下記の3種類のデータベースを導入しており,本年度は,合わせて26件の利用があった。
@NTIS
NTIS(National Technical Information Service−米国国立技術情報サービス)作成の米国政府関連技術報告書を収録しているデータベースである。また,原典については,EPA及び環境科学関連の技術報告書をマイクロフィッシュで収集しているので,即時に利用できる体制になっている。
AEI ENERGY AND ENVIRONMENT
環境及びエネルギーに関する文献データベースで,主に,環境工学,石油・石炭技術,水源生態系,大気汚染,水質汚染,酸性雨関連の文献を検索することが可能である。
BENVIRONMENT LIBRARY
OCLC Online Union Catalog(OLUC)から環境関係の刊行物を抽出したデータベースである。
(3)FDシステム
CCODは,米国ISI社(Institute for Scientific
Information, Inc.)作成の目次速報誌であるカレントコンテンツのFD版であり,科学技術分野の主要な雑誌の目次情報を検索することができる。
なお,本年度は,319件の利用があった。
(4)ERL Internet Service
MEDLINEは,米国国立医学図書館(NLM:National
Library of Medicine)作成の医学文献データベースで,平成10年度からは,所内LAN接続のパーソナルコンピュータから(株)紀伊國屋書店設置のCD-ROMサーバに接続して,必要な文献を検索することが可能となった。
なお,本年度は,2,548件(接続時間延べ42,682分)の利用があった。
(5)データベースのオンライン検索
当センターでは,次の3種類の所外データベースを利用しており,本年度は,126件の検索申込みを受付けた。
@JOIS
科学技術振興事業団科学技術情報事業本部(JICST)のオンライン文献検索システム(漢字データベースであるJICST系ファイルを含む)である。また,オンライン発注による原報複写サービスが利用できる利点がある。なお,JICSTファイルには,国内の環境公害関連の研究報告を含めて科学技術文献が毎年数万件入力されている。
ADIALOG
The DIALOG Corporation plc.の検索システムであり,利用できるファイル数が多い(約450種のデータベース,蓄積情報量は世界最大)のが特色である。また,科学技術情報だけでなく社会情報の検索にも有用である。
BSTN-International
米国化学会のChemical Abstracts Service(CAS)とドイツ
FIZ Karlsruhe及び科学技術振興事業団が共同で提供する国際的オンラインネットワークデータベースサービスであり,科学技術関係の多数の有用なファイルを含んでいる。
CG-Search
(株)ジー・サーチのオンライン検索システムであり,一般紙及び専門紙の新聞情報,産業技術情報の人物・人材情報,の検索に利用している。
(6)所外文献照会業務
所外文献の原典コピー入手については,国立大学附属図書館,JICST,国立国会図書館を利用しており,さらに,国外所蔵文献に関しては,米国のCAS(Chemical
Abstracts Service)社の原報複写サービスを利用することにより,原報提供体制の強化を図っている。本年度の,外部機関への複写申込件数は,2,530件であった。
2.図書関係業務
図書関係業務については,環境情報の収集,整理及び提供に関連する業務の一部として図書館業務を行っている。本年度末における単行本蔵書数は40,824冊であり,購読学術雑誌は,国内外合わせて742誌にのぼる。図書等の管理及び研究情報の提供については,情報の電子化を進めるとともに,所内の利用者がオンライン検索できるよう整備している。また,本年度は新たに,電動書架(22台:42面)を導入し,学術誌収蔵量の拡充を図った。
図書関係の設備については,雑誌閲覧室は棚数2,664棚,雑誌展示書架840誌分,204m2,単行本閲覧室は棚数708棚,雑誌展示書架280誌分,194m2,索引・抄録誌閲覧室は棚数1,008棚,80m2,報告書閲覧室は,棚数918棚,74m2であり,その他情報検索室(50m2),地図・マイクロ資料閲覧室(101m2),及び複写室(17m2)となっている。
なお,本年度の延べ入館者数は29,373人であった。
3.環境庁委託調査報告書等の収集
環境庁行政部局が委託等により実施した調査研究の成果(“Gray
Literature”)は,研究者や一般の国民にとっても貴重なものである。本年度は,環境庁が本年度中に実施した調査研究等の成果物を中心に,74種の報告書を収集,整備した。
この結果,累積総数は,1,952種に達している。
また,国,地方公共団体,大学等より921種の寄贈及び寄贈交換があり,累積総数では,11,882種を数える。
4. 編集・刊行業務
当研究所の各部,各グループ,各センターの活動状況及び研究成果等については,刊行物として関係各方面に広く提供している。
本年度においては,年報,NIES Annual Report
1999,特別研究報告(5件),業務報告(1件),研究報告(9件),地球環境研究センター報告(11件),国立環境研究所ニュース(6回/年)を刊行した(7.1 研究所出版物参照)。
なお,これらの刊行物は,その種類によって,国立国会図書館,国内外の環境関係試験研究機関,各省庁及び地方公共団体環境担当部局等に寄贈交換誌として配付した。
環境情報センターは,電子計算機管理業務として,スーパーコンピュータを含む各種のコンピュータシステム及び国立環境研究所ネットワークに関する管理,運用等業務を所掌している。これらの業務を遂行するため,「国立環境研究所電子計算機処理管理規程」及び「国立環境研究所ネットワーク運営管理規程」を定め,適正な管理,運用等を行っている。
また,電子計算機の勤務時間外における利用体制を確立し,電算機周辺装置室及びグラフィックワークステーション室の共通の出入口のドアに設置する磁気カード方式による入退室管理システムの管理を行うとともに,利用にあっては「国立環境研究所電子計算機室利用要領」及び「国立環境研究所電子計算機室利用要領細則」を定めて運用を行っている。
(1)コンピュータシステム管理業務
平成9年3月のシステム更改では,計算需要の増大及び処理形態の多様化に対処するため,大型電子計算機システムとスーパーコンピュータシステムを統合したシステムとしてとらえ,比較的大規模のスーパーコンピュータシステムを中核に,複数の各種サブシステムを加えた分散型のシステムを導入した。これらのシステムは,夜間及び閉庁時を含めて24時間連続運転を行うとともに,スーパーコンピュータシステムについては,原則として月に1度の定期保守を行っている。
各システムのうち,ベクトル計算機本体,フロントエンドシステム,グラフィックスサブシステムの利用に係る調整にあっては地球環境研究センターが行い,上記以外のシステムの利用に係る調整,全システムの管理及び運用にあっては環境情報センターが行うこととされている。
本年度の利用登録者数は,所外の共同研究者を含めて,ベクトル計算機及びフロントエンドシステムは57名,グラフィックスサブシステムが77名,計算サーバサブシステム69名となっている。
(2)ネットワーク管理業務
平成3年度に,スーパーコンピュータシステムが新規に導入されたことに伴い,構内情報通信網(ローカルエリアネットワーク:LAN)として,FDDIを基幹ネットワークとする国立環境研究所ネットワーク(NIESNET)が構築された。代表的な利用例は,各研究室等に配置されたワークステーション又はパーソナルコンピュータにより,スーパーコンピュータを始めとする各種コンピュータの利用及び国外を含む所外の関連研究者との電子メールの交換である。
平成6〜8年度には,科学技術振興調整費によって,外部接続用専用回線を省際研究情報ネットワーク(IMnet)に接続し,毎年度,それぞれ512Kbps,1.5Mbps及び6Mbpsに増強を行った。この間,平成6〜7年度末には,所内の各種業務及び研究活動の紹介を中心にした研究情報提供システム(WWWサーバ日本語版・英文版)の試験運用を開始するとともに,本格運用に移行した。
一方,平成7年度には,ファイアウォールの導入によるセキュリティシステムの構築を行うほか,平成8年度には,ドメインネームサーバの更新及び電話(デジタル・アナログ)回線による接続を可能にするリモートアクセスサーバの設置を行うとともに,IPスイッチの新規導入によるデータ転送の高速化を図るとともに,LAN構成の変更に伴うネットワークの運用を見直した。
平成9年度当初には,前年度に試験運用を開始したイントラネット(所内掲示板,所内電話簿,ネットワーク利用者名簿,各種申請書及び単行本所蔵目録データベース)の本格運用を開始した。また,研究所職員に対してネットワーク利用に関するアンケート調査を実施するとともに,要望の強い電子メールソフトウェアの推奨及びその他の改善を図るなど,ネットワークの高度利用に努めている。平成9年度末には,コンピュータウィルス対策の一環として,コンピュータウィルス対策システムを導入し,運用試験を開始した。
平成10年度には,ファイアウォールの更新を行い,当研究所のWWWサーバに対し,非武装地帯(DMZ)を設けるなど,セキュリティ強化を図るとともに,コンピュータウイルス対策システムの本格運用を開始した。
平成10年度末には,外部接続用専用回線をATM専用サービスを用い,135Mbpsに増強を行った。
本年度には,ネットワークの有効活用を図るため,前年度に所内ネットワーク利用者を対象としてアンケート結果を踏まえて,提言された「ネットワークの活用に関する報告書」に基づき,イントラネットの電子掲示板,職員名簿,電子申請システム等の開発を行い,運用を開始した。
また,年度末には,個別PCに係るウイルス対策ソフトの導入を行い,サーバ方式による頒布を開始した。
本年度には,前年度に引き続き「国立環境研究所環境情報ネットワーク研究会(第12回)」を平成12年2月9,10日に開催し,地方行政機関及び地方公害試験研究機関等から約50機関(約100名)の参加を得た。本研究会では,「緊急時におけるネットワークの活用」を主テーマとし,ナホトカ号重油流出事故の際の情報提供等の事例紹介の発表を行った。また,最近の新たに公開された情報提供システム等の紹介とそのデモンストレーションを行った。
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