| 研究課題 |
10)2元クラスタリングと近傍法を併用した自由記述文の解析(奨励研究A) |
| 〔担当者〕 |
須賀伸介 |
| 〔期 間〕 |
平成11年度(1999年度) |
| 〔目 的〕 |
住民意識調査の質問あるいは回答形式は選択肢式と自由記述式に大別できる。前者については,種々の有効な手法が確立され,対応する解析用ソフトウエアが広く普及しているという意味でデータ解析は比較的容易である。一方,自由記述式の調査はデータ解析の困難さが伴うものの,回答者の意見が自由に反映されると言う点で非常に有効である。本研究では,長文による自由記述回答の解析に対して新しい解析手法を提案し,それを将来の東京湾について尋ねた意識調査結果に適用して手法の有効性を検証する。さらに,回答者が東京湾について抱いている関心事や意識を構造的に明らかにする。 |
| 〔内 容〕 |
本研究では,次のような質問に対する回答を解析する。
質問 あなたは,将来における東京湾の生物や海産物について,どのようなお考えをお持ちですか。ご意見,ご感想などをどのようなことでも結構ですからお聞かせ下さい。
調査対象者は東京湾の三番瀬に関心を持っている三番瀬フォーラムの参加者105人である。実際の解析では,回答原文に記述された単語をデータとする。
本研究で提案するデータ解析手法は2段階に分かれる。まず,2元クラスタリングと呼ばれる手法を用いて回答者集団のグループ分けを行い,回答に記述された単語データによってグループの特徴づけを行う。第2段階として,2元クラスタリングによって分類された特徴的な回答者グループの回答文に対して,文脈を考慮して文章の構造を解析するための近傍法を適用する。これにより,回答者グループの特徴づけを詳細に行う。
データ解析の結果,東京湾の自然の回復を積極的にとらえて将来の東京湾に希望を抱いているグループと,東京湾を死の海ととらえ,これ以上の開発に否定的なグループなどが見いだされた。 |