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経常研究


1.地球環境研究グループ


研究課題 1) 野生動物の個体群構造に関する基礎的研究
〔担当者〕 椿 宜高・高村健二
〔期 間〕 平成11〜12年度(1999〜2000年度)
〔目 的〕 野生動物の年齢構成,性比,密度,個体変異などの個体群構造と生息環境との関連を把握し,個体群の遺伝的多様性がどのように維持されているかを明らかにし,野生動物保全に役立てることを目的とする。鳥類および昆虫類の自然個体群を選び,各個体群ごとの個体群密度,生存率,性比,産卵数などを測定し,繁殖成功度を比較することにより個体群内の形質変異および遺伝的多様性の維持機構を解析した。
〔内 容〕 霞ヶ浦湖畔において湖から羽化するアカムシユスリカの交尾行動を観察し,地上で交尾する場合と空中で蚊柱を形成しながら交尾する場合と2型があることを確認した。地上では交尾する雄に形質上の特徴は認められなかったが,空中では体の大きい雄が交尾に成功する確率が高いことが認められた。体の小さい雄にも交尾の上で有利な状況があることを勘案すると,体の大きさは安定していると推測された。
〔発 表〕 A-34

研究課題 2) ADEOS-U衛星搭載大気センサー(ILAS-U)の観測データの地上分光(FTIR)データを用いた検証解析に関する基礎的研究
〔担当者〕 中島英彰
〔期 間〕 平成9〜11年度(1997〜1999年度)
〔目 的〕 環境庁では,2001年度打ち上げ予定のADEOS-U衛星に搭載予定の大気センサーILAS-Uの開発を行っている。このILAS-Uは,オゾン層破壊に関連したO3,HNO3,NO2,ClONO2などの微量気体成分を観測する大気センサーである。衛星データを科学的な解析に用いるためには,地上からの衛星データの検証が不可欠である。当研究では,地上フーリエ変換赤外分光器(FTIR)を用いてILAS-Uデータの検証を行うための高度分布の導出を行うことを,その目的とする。
〔内 容〕 FTIRは,太陽を光源に用い,地球大気による赤外線の吸収スペクトルを高分解能で測定する観測器である。その吸収線の形から,非線型逆変換繰返最少二乗法を用いることにより,各種微量気体成分の鉛直カラム量及び高度分布を導出することが可能となる。本研究では,すでにスウェーデン・キルナで得られたFTIRスペクトルの解析を行い,O3の高度分布を導出しILASデータと比較し,良好な一致を見た。引き続き,HNO3,HCl,HFなどの成分についても,高度分布導出の可能性について検討を行った。今回確立した手法は,ILAS-Uの検証解析に使用する予定である。
〔発 表〕 A-41,45,a-35

研究課題 3) 大気化学に係わる気相化学反応の速度論的研究
〔担当者〕 今村隆史
〔期 間〕 平成9〜12年度(1997〜2000年度)
〔目 的〕 芳香族化合物の気相反応の多くはシクロヘキサジエニル型ラジカル生成によって開始される。そこで,本研究ではシクロヘキサジエニル型ラジカルの光検出を行う。
〔内 容〕 霞シクロヘキサジエニル型ラジカルのプロトタイプであるC6H7ラジカルのレーザー誘起蛍光の測定を行った。ラジカルは塩素原子を用いたシクロヘキサジエンからの水素原子引き抜き反応によって生成した。550nm付近に0-0バンドが観測されたほか,いくつかの振電バンドが観測され,分散スペクトルの測定からその帰属を行い,基準振動の振動数を決定した。
〔発 表〕 A-6,a-7

研究課題 4) 衛星センサー(ILAS)データ処理におけるエアロゾル及び非ガス成分の寄与評価に関する研究
〔担当者〕 中島英彰・笹野泰弘
〔期 間〕 平成10〜11年度(1998〜1999年度)
〔目 的〕 人工衛星ILASのデータ処理による正しいガス濃度の導出のためには,ガス以外の成分の寄与である「非ガス成分補正」が非常に重要である。この非ガス成分補正の中には,オフセット分,およびエアロゾルタイプそれぞれに特徴的なスペクトルをもった消散係数に比例した分とが含まれる。本研究では,これら非ガス成分補正の手法について詳細に検討を行い,ILASデータからのより正確なガス濃度の導出を行うことを目的とする。
〔内 容〕 霞本年度は,ILASのデータ処理で重要となってくる,非ガス成分補正のために必要なパラメータの導出に必要な検討を行った。具体的には,実験室におけるいくつかの特徴的なエアロゾル及びPSCの消散係数スペクトルと,実際にILASによって観測された窓チャンネルにおける赤外消散係数スペクトルとの比較を行った。その結果,冬季低温下の極域における,PSCのものと思われる赤外消散係数スペクトルの特徴を同定することに成功した。さらに,滑らかな消散係数スペクトルの形状を仮定し,PSCのタイプに依存せずILASの非ガス成分補正を効率よく行える手法の開発も行った。
〔発 表〕 A-42,48,a-34

研究課題 5) 3次元モデルによる成層圏光化学−放射−力学相互作用の研究
〔担当者〕 秋吉英治
〔期 間〕 平成11〜15年度(1999〜2003年度)
〔目 的〕 年々変化する温室効果ガス濃度やハロゲンガス濃度の大気環境の中で,オゾン層の将来予測を行うためには,大気中の光化学過程,放射過程,力学輸送過程の個々の過程を理解するのみならず,その相互作用を理解することが必要である。そのために,オゾンホールや極渦崩壊など,成層圏で起こる顕著な現象に対して,その相互作用を考慮に入れた3次元モデルによる数値実験を行い,相互作用に関する知見を得る。
〔内 容〕 3次元モデルによって,オゾンホールや北極のオゾン減少を再現するために,4種類の極成層圏雲上で起こる不均一反応に関する計算スキームを,0次元ボックスモデル上で走らせた。この計算により,極成層圏雲上でのオゾン減少や,硝酸の増加などが再現され,スキームの妥当性が確認された。また,このスキームを3次元モデルに導入するためのプログラムの変更作業及び導入作業を行った。
〔発 表〕 A-3,a-1

研究課題 6) 湿地性スズメ目鳥類の個体群動態に関する研究
〔担当者〕 永田尚志
〔期 間〕 平成11〜15年度(1999〜2003年度)
〔目 的〕 河川敷や湖岸に広がるヨシ原などの抽水植物群落で繁殖するスズメ目鳥類の年齢構成,性比,密度などの個体群構造の変動と生息環境の変化の関連を把握し,河川敷の生息環境が各種の個体群および種間関係に及ぼす影響を明らかにする。最終的には,河川敷に生息する鳥類群集および希少種のオオセッカの保全に役立てることを目的とする。
〔内 容〕 利根川下流域の河川敷に分布するオオセッカ,オオヨシキリ,コヨシキリ,コジュリンの繁殖期の密度分布を調査した。普通種のオオヨシキリやコヨシキリは調査した全域にわたって分布していたのに対して,危急種のオオセッカは分布域が狭く,約7kmの湿潤な河川敷にのみ分布していた。希少種のコジュリンは河口から65kmの地点まで約50kmにわたって分布し,上流にいくとホオジロがコジュリンに置き換っていた。
〔発 表〕 a-39,41,43

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