研究課題 1) 河川における農薬流出量の定量評価の研究
〔担当者〕
| 水土壌圏環境部 |
: |
井上隆信 |
| 北海道環境科学研究センター |
: |
沼辺明博 |
| 福岡県保健環境研究所 |
: |
永淵 修 |
〔内 容〕
散布農薬の河川への流出経路と,流出量の削減手法について検討を行った。水田土壌水中の農薬濃度について鉛直方向の分布の調査結果,下層での農薬濃度が低いことから,表面流出が大部分を占めると考えられた。田面水の排水方法として,給水口の反対側に通常ある排水口を給水口の横に設置した場合,排出水を農薬無施用水田を通過させて排出する場合について調査を実施した。どちらの場合も流出量は大幅に減少し削減効果がみられた。
〔発 表〕g-5〜7,9,11,13
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研究課題 2) 湖沼のN,P,Si含量及びその元素比と植物プランクトン組成に関する研究
〔担当者〕
| 地域環境研究グループ |
: |
高村典子 |
| 北海道環境研究センター |
: |
三上英敏・石川 靖・五十嵐聖貴 |
| 栃木県保健環境センター |
: |
中島 孝・関口忠男 |
| 福井県環境科学センター |
: |
片谷千恵子・高田敏夫 |
| 福岡県保健環境研究所 |
: |
笹尾敦子 |
〔内 容〕
網走湖,阿寒湖,茨戸湖,支笏湖,洞爺湖,北海道渡島大沼(以上北海道),中禅寺湖,湯の湖(以上栃木県),霞ヶ浦(茨城県),北潟湖,水月湖,三方湖(以上福井県),琵琶湖(滋賀県),日向神ダム湖,力丸ダム湖,広川ダム湖(以上福岡県),鰻池,池田湖(以上鹿児島県)について,公共用水域の調査が始まって以来のデータを整理,解析することにより,各湖沼の変遷の現状および今後の湖沼環境保全の展望を執筆,出版した。
〔発 表〕K-58〜73
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研究課題 3) リモートセンシングによる自然環境モニタリング手法の研究
〔担当者〕
| 社会環境システム部 |
: |
田村正行・清水 明・山形与志樹・山野博哉 |
| 北海道環境科学研究センター |
: |
金子正美 |
〔内 容〕
本研究では,衛星画像データと地理情報データを組み合わせて,北海道の自然環境を計測,評価する手法の開発を行う。本年度は,LANDSAT/TMデータの季節変化パターンを利用した植生分類手法の開発を行った。また,衛星画像と地理情報のオーバーレイ解析により,環境の経年変化の要因と背景を探索するとともに,自然環境を評価する手法の作成を行った。
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研究課題 4) 外因性内分泌撹乱化学物質の環境動態と生物影響に関する研究
〔担当者〕
| 地域環境研究グループ |
: |
森田昌敏 |
| 化学環境部 |
: |
堀口敏宏 |
| 宮城県保健環境センター |
: |
佐久間隆 |
〔内 容〕
松島湾,女川湾及び気仙沼湾と周辺沿岸域の13地点で1999年7月に採集したイボニシ,レイシガイ及びチヂミボラのインポセックス出現率は,それぞれ,採集できた10地点ですべて100%,2地点でともに100%,4地点で66〜100%であった。相対ペニス長指数は,イボニシ,レイシガイ及びチヂミボラで,それぞれ,3.1〜59.5,28.1〜43.8及び14.3〜53.4(%)であり,いずれも湾奥部で高かった。
〔発 表〕d-50,53
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研究課題 5) ダイオキシン類の分析法に関する研究
〔担当者〕
| 化学環境部 |
: |
伊藤裕康・中杉修身・橋本俊次 |
| 地域環境研究グループ |
: |
森田昌敏 |
| 宮城県保健環境センター |
: |
鈴木 滋・中村朋之 |
| 福島県環境センター |
: |
志田義美 |
| 新潟県保健環境科学研究所 |
: |
村山 等 |
| 千葉県廃棄物情報技術センター |
: |
半野勝正 |
| 東京都環境科学研究所 |
: |
佐々木裕子 |
| 東京都清掃研究所 |
: |
白子定治 |
| 富山県環境科学センター |
: |
近藤隆之 |
| 長野県衛生公害研究所 |
: |
小澤秀明 |
| 岐阜県保健環境研究所 |
: |
村瀬秀也 |
| 広島県保健環境センター |
: |
岡本 拓 |
〔内 容〕
環境試料中のダイオキシン類(ポリクロロジベンゾ-p-ジオキシン類(PCDDs)とポリクロロジベンゾフラン類(PCDFs))の分析法に関する研究を当研究所において行った。試料は当研究所で作製した環境標準試料NIES
CRM No.19「フライアッシュ粉末」を用い,抽出,カラムクロマト等前処理,高分解能GC/MSによる測定,データの解析,分析値の精度管理等を行った。また,環境試料の分析法に関しては,ミッドボリュウムサンプラーによる数地点の大気試料を採取するとともに,土壌試料,底質試料,水生生物等のサンプリングをし,その分析法の検討を行った。試料の処理についても,高速溶媒抽出法,アルカリ分解法等種々の抽出法の検討,対象試料の違いによる前処理法の検討,高分解能GC/MSによる測定の検討等を行った。
環境標準試料フライアッシュ粉末の分析においては,試料の処理によって,回収率の良否や妨害成分による分析値の精度が大きく変化することが知られた。
環境大気の分析では,現在使用されている公定法等の分析法の改善につながる有意な知見が得られた。
土壌試料の分析では,土壌質の違いからサンプリング法の良否による濃度分布,処理法の検討をした結果,焼却由来や農薬由来のダイオキシン類のパターンが見られ,汚染の多様性と公定法の問題点が示唆された。
底質試料の分析では,種々の試料と処理法を検討した。土壌と同様な結果であったが,特出すべき事項は,含有イオウの処理の有無による分析値に与える影響がみられた。アルカリ処理による抽出法の有意性が顕著となり,今後の分析法の改善の知見が得られた。
水生生物の分析では,河川に生息するヒゲナガカワトビケラ及びその河川水底質,コケののサンプリングをし,その処理法の検討を行った。2,3,7,8-体のダイオキシン類同族体は微量であったが,1,3,6,8-,1,3,7,9-TCDDが特異的に多量に検出された。これは河川が農薬類等化学物質に汚染されていることが示唆され,環境モニタリングの指標生物として有意な結果が得られたと思われる。
環境中ダイオキシン類の分析法は,対象試料の違いによる処理法の微妙な変更があり,分析値の精度に大きく影響されるため,二重測定等の共同研究の必要性がある。また,環境モニタリングにおいても種々の問題点等があり,今後の研究の重要性が示唆された。
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研究課題 6) 廃棄物等から発生する揮発性有機化合物類の同定と定量
〔担当者〕
| 地域環境研究グループ |
: |
安原昭夫 |
| 新潟県保健環境科学研究所 |
: |
田辺顕子 |
〔内 容〕
廃棄物から揮散する化合物を迅速に分析する方法のひとつとして,水分を含む試料の処理法を開発した。水分を含む焼却灰を加熱して気化した化合物を固相マイクロ抽出ファイバーに吸着させた後,GC/MSで分析した。この方法ではかなり高沸点の物質まで分析できることが判明した。また,この方法は廃プラスチック類のスクリーニングにも威力を発揮することがわかった。この方法でスチレンの二量体,三量体を検出した。
〔発 表〕B-117,b-274
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研究課題 7) 河川水中における内分泌攪乱物質の存在と生態系への影響評価
〔担当者〕
| 生物圏環境部 |
: |
畠山成久 |
| 地域環境研究グループ |
: |
多田 満 |
| 新潟県保健環境科学研究所 |
: |
茨木 剛・田辺顕子 |
〔内 容〕
水田地帯を流れる信濃川と新川の定点において,農薬類(殺虫剤9種,除草剤16種,殺菌剤7種)を4月から9月まで,原則として週1回の頻度で分析した。また,環境ホルモンとして疑われている化学物質に関しても(bisphenol
A, nonylphenol, フタル酸エステルなど18種)も,月1回の頻度で分析した。一方,分析に供したと河川水と同じサンプルを国立環境研究所に冷却した状態で送付してもらい,チカイエカ(Culex
pipiens molestus)の生長・羽化・産卵をエンドポイントとしたバイオアッセイを実施した。
手法としては,受精卵の段階から河川水に暴露するが,化学物質の影響がないときは,10日前後に羽化が始まり雄の方が雌よりも1〜2日速く羽化する。しかし,上記河川水に暴露した場合,時期によって雌の羽化が雄とほぼ同時に始まる傾向が認められた。また,そのとき通常は50%前後である雌雄比が,数十%であるが雌の割合が多くなった。このような現象は,河川水中のエストロジェン活性を示す化学物質に起因したと示唆される。今後は,そのとき比較的高濃度で分析された化学物質を選択し(di-n-butyl
phalate,bishphenol A,数種農薬など),実験的にその原因物質を生物試験を通して検証していくこととする。
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研究課題 8) 新潟県六日町地域の地盤の圧密特性と消雪用地下水の揚水による地盤沈下
〔担当者〕
| 水土壌圏環境部 |
: |
陶野郁雄 |
| 新潟県保健環境科学研究所 |
: |
関谷一義 |
〔内 容〕
六日町における冬季の収縮量の変動と簡易な地盤沈下計測システムの精度の検証を降雪期に行った。1999年11月〜2000年3月の最大収縮量は40.58mmであった。従来の方式より設置費用が安価で手軽に沈下計測ができる簡易な地盤沈下観測システムを開発し,地層の収縮量の計測を実施してきた。最も信頼度が高いとされる二重管方式と並行して収縮量の観測を実施した結果,観測開始から2000年3月末までの収縮量は,簡易システムで32.31mm,二重管方式で32.36mmであり,両方式の観測値に差が認められなかった。
〔発 表〕g-33
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研究課題 9) 有用生物と資源を活用した汚濁水域の水質浄化・リサイクル・修復エコシステムの開発(水生生物の生息環境の向上を目指した海域の護岸材料としての有用資源の活用)
〔担当者〕
| 地域環境研究グループ |
: |
稲森悠平 |
| 東京都環境科学研究所 |
: |
木村賢史 |
〔内 容〕
下水処理場から発生する余剰汚泥を焼結セラミックス加工した汚泥レンガを浄化接触材として活用するための評価を行った。内湾等の水域に敷設した結果,自然石やコンクリート等と比較して貝類の付着能に優れ,自浄作用の強化とともに親水性護岸や自然共生型護岸等の整備等への適用が可能なことが明らかとなった。
〔発 表〕b-18,65
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研究課題 10) 自動車からの大気汚染物質発生量推定と大気環境質に及ぼす影響評価に関する研究
〔担当者〕
| 地域環境研究グループ |
: |
若松伸司・田邊 潔・森口祐一 |
| 東京都環境科学研究所 |
: |
泉川碩雄 |
〔内 容〕
実走行状態の自動車からの大気汚染発生量を推定するための実施したトンネル調査結果を用いてエミッションファクターの検討を行った。特に走行状態や車種構成の違いによる特徴を把握した。これとともに国立環境研究所で試作した有害化学物質成分連続自動分析装置の実運転を東京都において実施し,環境データを把握した。
〔発 表〕b-136,137
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研究課題 11) 人工衛星データによる湖沼および湾のクロロフィルa濃度の推定手法に関する研究
〔担当者〕
| 社会環境システム部 |
: |
田村正行・清水 明・山野博哉 |
| 横浜市環境科学研究所 |
: |
水尾寛己 |
〔内 容〕
本研究では,日本の湖沼や湾でのクロロフィルa濃度を人工衛星データから推定する手法について検討している。本年度は,東京湾においてLANDSAT/TMデータを用いて,クロロフィルa濃度を推定する手法の開発を行った。さらに,東京湾でシートルゥースデータを取得し,衛星によるクロロフィルa推定手法の妥当性を検討した。
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研究課題 12) 有用生物と資源を活用した汚濁水域の水質浄化・リサイクル・修復エコシステムの開発
〔担当者〕
| 地域環境研究グループ |
: |
稲森悠平 |
| 福井県環境科学センター |
: |
松崎雅之 |
〔内 容〕
富栄養化湖沼でアオコの発生する三方湖と,発生のみられない北潟湖の現象解明を行うことを目的に,水質およびプランクトン調査を行った。その結果,三方湖と比較して,動・植物プランクトンが豊富で優占種も多種存在する北潟湖では,とくに輪虫類の存在の有無がアオコの発生抑制に関与しており,このことは塩素イオン濃度に左右することが明らかとなった。
〔発 表〕B-15,16,b-25,78
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研究課題 13) 東アジア地域の大気汚染物質発生・沈着マトリックス作成と国際共同観測に関する研究
〔担当者〕
| 地球環境研究グループ |
: |
村野健太郎 |
| 大気圏環境部 |
: |
畠山史郎 |
| 長野県衛生公害研究所 |
: |
西沢 宏 |
| 奈良県衛生研究所 |
: |
松本光弘 |
| 長崎県衛生公害研究所 |
: |
釜谷 剛 |
| 鹿児島県環境センター |
: |
遠矢倫子 |
| 沖縄県衛生環境研究所 |
: |
金城義勝 |
〔内 容〕
東アジア地域の大気汚染物質発生・沈着マトリックス作成と国際共同観測に関する研究の一環として,地上観測を実施した。オゾン,二酸化イオウ,エアロゾル中のイオン種の測定を行った。また,乾性沈着量の測定のために,1〜2週間の捕集による大気汚染物質濃度の測定を行い,大気中のガス,粒子状成分の分布を明らかにし,乾性沈着量の算定を行った。
〔発 表〕A-61,f-88
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研究課題 14) 山岳地域におけるハロゲン化メチルの測定に関する研究
〔担当者〕
| 化学環境部 |
: |
横内陽子 |
| 長野県衛生公害研究所 |
: |
薩摩林光 |
〔内 容〕
大気中のハロゲン化メチル(塩化メチル,臭化メチル,ヨウ化メチル)の分布・発生源に関するこれまでの観測研究はほとんどが海洋上あるいは沿岸域で実施されたものであり,内陸のデータは乏しい。そこで,内陸・山岳域における大気中ハロゲン化メチルの動態を把握するために,長野県八方における大気サンプリング(月2回)とGC/MS測定を継続して行った。
|
研究課題 15) 廃棄物埋立処分に起因する有害物質による環境影響評価に関する研究
〔担当者〕
| 化学環境部 |
: |
白石寛明・白石不二雄 |
| 長野県衛生公害研究所 |
: |
笹井春雄・川又秀一・小口文子 |
〔内 容〕
一般及び産業廃棄物処分場からの浸出水および処理水を20カ所以上で採取し,改良酵母エストロゲンアッセイ法によるエストロゲン活性のモニタリングを試みた。エストロゲン活性は一廃処分場の浸出水36%,産廃処分場の67%から検出された。産廃処分場の浸出水の活性はエストラジオール換算で平均3.4ppt,最高16.3pptであり,一廃と比較して強い活性を示した。また,エストロゲン活性は処理水では大幅に減少することが示された。
〔発 表〕d-30
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研究課題 16) 水域におけるトリハロメタン等生成前駆物質の挙動に関する研究
〔担当者〕
| 地域環境研究グループ |
: |
今井章雄 |
| 長野県衛生公害研究所 |
: |
小沢秀明 |
〔内 容〕
水道水源となっている河川等の水域において水中のトリハロメタン前駆物質の挙動を把握することは重要である。長野県千曲川中流域においてトリハロメタン生成能,特に臭素化トリハロメタン生成能の変動に着目して水質調査を行った。結果,臭素イオンと溶存有機物の比が臭素化トリハロメタンの生成に大きな影響を及ぼすことがわかった。
|
研究課題 17) 衛星データを用いた植生分類における地形効果補正の有効性の検証
〔担当者〕
| 社会環境システム部 |
: |
田村正行 |
| 長野県自然保護研究所 |
: |
前河正昭 |
〔内 容〕
本研究は,長野県の各地の植生図をトレーニングデータとして用いて,植生分類における地形効果補正の有効性を検証することを目的とする。本年度は,長野県のLANDSAT/TMデータの取得するとともに,穂高町などで植生図作成のための調査を開始した。また,地理情報データとして,長野県全域のメッシュ標高図を整備し,ディジタル標高モデル作成の準備を行った。
|
研究課題 18) 地下水の要監視項目による汚染実態の解明
〔担当者〕
| 地域環境研究グループ |
: |
西川雅高 |
| 静岡県環境衛生科学研究所 |
: |
中島二夫 |
〔内 容〕
静岡県中部丘陵地帯の地下水では,指針値を上回る硝酸が検出された。また,その伏流水が流れ込む池水の硝酸濃度も高まり,結果として酸性池化する現象が見つかった。汚染機構解明のためのモニタリング調査を行った。
|
研究課題 19) 微生物を利用した土壌汚染物質の浄化処理
〔担当者〕
| 地域環境研究グループ |
: |
矢木修身 |
| 名古屋市環境科学研究所 |
: |
宇佐美義郎・榊原 靖・朝日教智・成瀬洋児・渡辺正雄・松井義雄 |
〔内 容〕
トリクロロエチレン分解メタン資化性M株及びフタル酸エステル分解菌を用いて汚染土壌への添加効果を調べた。TCEで汚染した水不飽和系土壌に添加した場合,M株のTCE分解速度は,水分含量により大きな影響を受けた。粘土質土壌の場合には,強固に吸着したTCEが存在し,完全に分解するためには水飽和にすることが有効であった。フタル酸エステル分解菌は,土壌中でも分解能を示すことが確認された。
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研究課題 20) 有害化学物質による環境負荷の定量化とその影響の評価手法の検討
〔担当者〕
| 社会環境システム部 |
: |
森口祐一 |
| 地域環境研究グループ |
: |
田邊 潔 |
| 大阪府公害監視センター |
: |
服部幸和・鎌田暁義 |
〔内 容〕
本共同研究は,環境中濃度の実測や数値モデルによる予測を用いて,有害化学物質に係る地域レベルの環境リスクの評価を試みるものである。本年度は,前年度までに引き続き,大阪府下における有害大気汚染物質のモニタリング調査結果をもとに,物質群ごとの主要発生源を考慮しながら,濃度分布の特徴を把握した。また,地理情報システムを用いたリスク評価システムの適用について基礎的検討を行った。
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研究課題 21) 道路沿道の局地NOx高濃度汚染とその対策に関する研究
〔担当者〕
| 地域環境研究グループ |
: |
上原 清・若松伸司 |
| 兵庫県公害研究所 |
: |
池沢 忠・吉村 陽 |
〔内 容〕
NOxの局地的な高濃度が生じていると考えられる主要幹線道路沿道の自動車排ガス測定局を選定し,測定局周辺の大気汚染濃度分布の概略を把握するための予備的な測定を実施した。また,単純化した市街地の模型を用いた風洞実験を行い,沿道の建物高さによって道路内部の気流や大気汚染物質の拡散がどのような影響を受けるのかを調べた。
〔発 表〕b-118,119
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研究課題 22) 山林域における水質形成と汚濁負荷流出過程に関する研究
〔担当者〕
| 水土壌圏環境部 |
: |
井上隆信 |
| 兵庫県立公害研究所 |
: |
駒井幸雄 |
〔内 容〕
兵庫県中央部の河川の上流部を対象に,人為的活動の影響がない渓流水の調査を120地点で実施し,地質との関係について検討を行った。地質は,兵庫県地質図に基づき18のグループに分類した。硝酸イオン濃度は,古生層の粘板岩よりなる地層の河川で高くなった。また,カルシウムイオン濃度は,塩基性岩のはんれい岩よりなる地層で高く,酸性岩の流紋岩質多結晶溶結凝灰岩を主体とする地層で低かった。
〔発 表〕G-12,g-8,10,12,14
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研究課題 23) 藻類の異常発生機構に関する研究
〔担当者〕
| 地域環境研究グループ |
: |
矢木修身 |
| 鳥取県衛生研究所 |
: |
南條吉之 |
〔内 容〕
富栄養化の進行した湖山池における水の華の発生要因を明らかにするため,湖山池より分離したMicrocystisを用いて,湖水の藻類増殖制限物質と錯化容量について検討を加えた。ほとんどの時期において制限物質としてEDTAが関与していた。錯化容量と藻類増殖の潜在能力とで高い相関関係が認められた。錯化容量の由来として,肥料と家庭排水が考えられた。
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研究課題 24) 難分解性化合物分解菌の検索及び特性に関する研究
〔担当者〕
| 水土壌圏環境部 |
: |
内山裕夫 |
| 岡山県環境保健センター |
: |
伊東清美 |
〔内 容〕
本研究は,生物機能を用いて土壌・地下水汚染を浄化することを目的とし,テトラクロロエチレン等を分解する微生物の検索を行った。これまでに,高濃度でも分解可能な混合微生物系を見いだし,その諸性質を明らかにしたが,本年度はその応用に際して最も適切と考えられる処理システムについて検討した。その結果,嫌気及び好気分解を組み合わせた方法が有効であると考えられた。
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研究課題 25) 有用生物と資源を活用した汚濁水域の水質浄化・リサイクル・修復エコシステムの開発
〔担当者〕
| 地域環境研究グループ |
: |
稲森悠平 |
| 岡山県環境保健センター |
: |
:山本 淳 |
〔内 容〕
湖沼水質保全特別措置法の指定湖沼となっている児島湖の水環境修復手法として,嫌気好気循環プロセスにアルミニウム電解法をハイブリッド化した高度合併処理浄化槽の開発を行った。その結果,リン除去に有効とされる約2.7〜2.9mVの電圧に対して,100mAでリン除去率が50%以上となり,長期的かつ安定的にリンの除去を行う上では接触面積の確保と極性変位による生物膜付着制御が有効なことがわかった。
〔発 表〕b-63
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研究課題 26) 汚濁水域の地域有用資源を活用した水質浄化・リサイクル・修復エコシステムの開発
〔担当者〕
| 地域環境研究グループ |
: |
稲森悠平 |
| 広島県保健環境センター |
: |
橋本敏子 |
〔内 容〕
カキ養殖の盛んな地域においては,カキ殻の処理処分が重要な課題となっており,リサイクル資源として新たに活用方法を検討する必要がある。本研究は,とくに対策が急務とされている広島県との共同研究により,富栄養化の進む広島湾流域における栄養塩類の除去を可能とした接触担体の適用条件について検討を行った。その結果,カキ殻セラミックスを用いることで,海水や生活排水のほか,ヘドロの堆積した底質における栄養塩類の吸着効果に優れ,しかも吸着能の低下した担体を肥料資源として回収するなどのリサイクルシステムの確立の可能性を有することが明らかとなった。
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研究課題 27) 道路沿道におけるVOCの挙動とその解析
〔担当者〕
| 地域環境研究グループ |
: |
田邊 潔・若松伸司・森口祐一 |
| 山口県環境保健研究センター |
: |
長田健太郎・洲村弘志・松田義彦・竹林健二 |
〔内 容〕
交通量が多く,沿岸部に大工業地帯がある徳山市において,VOCによる大気汚染実態の解明と対策検討のために,@幹線道路沿道と内陸郊外対照地点でのVOCの経時変動観測 A市内複数地点での面的分布観測を行った。その結果,道路近傍での自動車交通特有のVOCの変動や距離減衰がとらえられた。また,固定発生源由来と思われるVOCやその発生場所の推定ができた。さらに詳細・定量的な解析を行うために,発生源情報の収集を行った。
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研究課題 28) リモートセンシング情報の特徴抽出による環境モニタリング
〔担当者〕
| 社会環境システム部 |
: |
田村正行 |
| 福岡県保健環境研究所 |
: |
大久保彰人 |
〔内 容〕
本研究は,複合センサーの利用及び画像解析手法の面から,環境モニタリング情報のための特徴抽出を試みるものである。本年度は,LANDSAT/TM衛星データを用いて,沖縄県石垣島近海におけるサンゴ礁の白化領域の抽出を試みた。その解析結果を現地で取得した白化データと比較し,衛星によるサンゴ礁変化の抽出可能性を検討した。
〔発 表〕C-21
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研究課題 29) 酸性汚染物質による環境汚染に関する研究
〔担当者〕
| 地球環境研究グループ |
: |
佐竹研一 |
| 福岡県保健環境研究所 |
: |
永淵 修 |
〔内 容〕
本年度は,北関東山岳地帯の赤城小沼,大沼に引き続き,中部山岳地帯の白駒池の湖底堆積物中の化石燃料に由来する粒子の時系列変化を計測中。
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研究課題 30) 環境水中の要監視項目の汚染機構の解明
〔担当者〕
| 地域環境研究グループ |
: |
西川雅高 |
| 福岡県保健環境研究所 |
: |
松尾 宏 |
〔内 容〕
福岡県の一部地域の池水中で高い硝酸濃度が検出された。池水の硝酸濃度低減化のための修復技術について検討を行った。
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