ここからページ本文です
国立機関原子力試験研究費による研究(原子力利用研究)
3.環境有害物質が雄性生殖機能に及ぼす影響評価に関する研究
〔担当者〕
| 地域環境研究グループ |
: |
米元純三・曽根秀子 |
| 環境健康部 |
: |
青木康展・大迫誠一郎・宮原裕一 |
〔期 間〕
平成10〜14年度(1998〜2002年度)
〔目 的〕
我が国においてはかつての公害問題のような激甚な環境汚染は影を潜めたが,人為的な活動に伴い,さまざまな媒体を通して多種類の有害化学物質が放出され続けている。近年,内分泌撹乱作用に基づく有機塩素系化合物などの次世代への影響があらためて提起されており,ヒトの生殖への影響が懸念されている。
本研究においては,体内のホルモンと類似の作用あるいはホルモンを制御する作用をすることにより正常なホルモンの機能を乱す環境中の内分泌撹乱化学物質(EDCs),ならびに日本人において体内への取り込み量が多い重金属(カドミウム等)が,どのような濃度でいかなるメカニズムにより雄の生殖機能に影響を及ぼしうるのかに関する実験的研究を行う。
〔内 容〕
異なる系統のマウス,ラットにダイオキシン類あるいは重金属類を投与し,精巣等への蓄積量の解析と,精巣等への影響評価から量−反応関係を明らかにし,系統差,感受性を規定する要因を解析する。また,ダイオキシン類,あるいは重金属の精巣および精子形成への作用メカニズムを精巣特異的タンパクの発現,精巣特異的遺伝子の発現を指標に解明する。
本年度は,前年の検討によりダイオキシンへの反応性が高いと判明したHoltzmanラットを用い,妊娠15日に12.5〜800ng/kgのダイオキシンを一回経口投与した親から生まれた雄の仔について,精巣への影響とダイオキシンの蓄積量を調べた。120日齢において精巣重量,一日精子産生量には影響は見られなかった。精巣上体精子の運動能では直進性が減少する傾向が認められた。精巣中のダイオキシンは用量依存的に蓄積しており200ng/kg投与群で0.3pg/gであった。
〔発 表〕B-43,b-280 |
|