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2017年9月29日

土壌生態系の温暖化操作実験

コラム3

 私たちは、一般家庭用の炭素製赤外線ヒーターランプ(800 W/個)を防水仕様に改良し、チャンバーシステムと組み合わせて、土壌呼吸の温暖化操作実験に応用しました。ヒーターをチャンバーの上に設置することにより、チャンバー内の土壌温度を均一に上昇させることが可能となりました。この方法の特徴は、ヒーターによる赤外線放射以外は、その照射範囲内の環境を変化させないことと、比較的地球温暖化の原理に即した環境を再現しやすいことです。このヒーターは、電圧に対する炭素抵抗で発熱し、突入電力が起こらないため、野外での長期使用が可能です。また、「転倒防止スイッチ」の開発により、ヒーターの転倒や傾き(約60度)、落下、または落枝などで微弱な振動を受けた場合、電源が自動的に落ちる機能が備わったため、安全に観測を行うことが可能となりました。

図3 新潟県南部にある苗場山の、100年生以上のブナ林における温暖化操作実験の様子。カーボンヒーターランプを地上約1.6mに設置することにより、1.5m×1.5mの照射区内で、深さ0、5、10、20および30cmの地温を、それぞれ3.0、2.5、2.0、1.7および1.5℃上昇させることが確認できました。