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2018年5月18日

春の環境講座2018の開催報告

地域環境研究センターの活動報告

平成30年4月21日(土)、科学技術週間に伴う一般公開として国立環境研究所 春の環境講座を開催しました。
今回はテーマを「地球のことでアタマをいっぱいにする1日。」とし、地球上の様々な環境問題を講演や展示イベントでお伝えしました。

過去最大の来場者数となった今回の春の環境講座ですが、私たち地域環境研究センターでは珠坪副センター長による「水質汚染問題を解決する!微生物を利用して汚れた水をキレイに」の講演と、近藤主席研究員の極小モビリティ体験イベントを行いました。


[講演]
水質汚染問題を解決する! 微生物を利用して汚れた水をキレイに
珠坪一晃副センター長(環境技術システム研究室)

途上国を中心に未だに生活排水による水質汚染が生じている事、消費エネルギーやコストを低減可能な適地型の排水処理技術の開発が水質汚染問題の解決に必要である事、またタイの大学や自治体(バンコク都)と連携しながら行っている集合住宅での実証排水処理試験や日系の民間企業の社宅に開発した排水処理技術が導入されたことなどについて説明を行いました。また、有機物濃度の高い産業排水処理の創エネルギー型の処理技術(メタン発酵)の開発についても紹介を行いました。講演後には多くの方々から、ご質問やご意見を頂く事ができ、また、今後研究を進めていく励みになりました。
 

みなさんメモを取りながら講演を聴いていたのが印象的でした。

講演後にもたくさんの方が質問にいらしていました。みなさんの関心の高さがうかがえます。

実際に排水処理で使われているスポンジをお土産にお持ち帰りいただきました。

微生物が水をきれいにするために重要な役割を持つのがこのスポンジ担体です。

 
 
[イベント]
実証試験が始まった、近未来の快適乗り物(G4)
近藤美則主席研究員(広域大気環境研究室)

低炭素、超高齢化、安心・安全の3社会への対応を目指して研究開発中の”徒歩”と”自転車”の間に位置づけられる移動手段、”極小モビリティ”と呼称、を展示と試乗に供しました。電池とモータを使った手段なのですが、電気がなくなっても移動ができる、汎用車椅子と連結して介護分野でも活躍できる、というコンセプトや特徴等をパネルで展示するとともに、来場者のうち、身長110cm以上、体重100kg未満を満たす来場者に対しては、設定したコースでの試乗(伴走付き)を行いました。試乗後には、今後の研究開発における貴重な意見として利用するために、この乗り物の性能等についてのアンケートにご回答いただきました。 体験イベント中、多くの方々から質問や前向きな意見を多数いただきました。社会への導入に向けて引き続き研究を頑張ろう、と思ういい機会となりました。
 

座席の下に青く見えるのが、交換可能なバッテリーです。

出発前にブレーキの掛け方、操作方法を確認していざ出発です。

 

展示用モビリティのところでは、近藤主席研究員にたくさんの質問が投げかけられます。

モビリティにはたくさんの使い方(形態変化、変身!?)があることを知って子供達も興味津々です。

いただいたアンケートは今後の研究に活用させていただきます。


ご来場いただいた皆さま、ありがとうございました。