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ご案内


第6回 「比良山麓の里山における資源利用の歴史と現代的意義」

日時:2017年10月23日(月)15:00-16:00

場所:琵琶湖環境科学研究センター(大津市柳ヶ崎5-34)2F大会議室 交通アクセスはこちら
   国立環境研究所(茨城県つくば市)特別会議室 ※テレビ会議 交通アクセスはこちら

セミナー講師:深町 加津枝(京都大学大学院地球環境学堂)

琵琶湖西岸に位置する比良山麓の里山では、集落ごとに特徴ある石材や森林資源などの資源利用がなされてきた。今日、身近な地域資源を利用した生活・生業は困難であり、多くの課題があるが、身近な里山にある樹木や石、水辺などとの関わりは、里山暮らしの魅力につながる可能性をもっている。
本セミナーでは、かつての地元住民による資源利用を紐解きながら、移入住民や市民組織などが見出す新たな価値観、実践について、海外での関連研究も含め紹介する。また、最近、景観生態学の分野でその重要性が理解されるようになった参加型研究に基づく長期間の調査をふまえながら、里山での資源利用の現代的意義について議論したい。

第7回 「モンゴル遊牧民による自然資源の利用と課題」

日時:2017年11月20日(月)15:00-16:00

場所:琵琶湖環境科学研究センター(大津市柳ヶ崎5-34)2F大会議室 交通アクセスはこちら
   国立環境研究所(茨城県つくば市)特別会議室 ※テレビ会議 交通アクセスはこちら

セミナー講師:小長谷 有紀(人間文化研究機構/国立民族学博物館)

モンゴル国の統計によれば、2015年現在、世帯単位で25パーセントが遊牧民である。彼らは家畜の放牧を通じて草地を利用している。社会主義時代に定着化が進行し、移動距離は小さくなったものの、宿営地を季節的に移動させることによって、草地の保全を果たしてきた。しかし、市場経済に移行すると、首都への集中や頭数の増加により、草地の劣化が進行した。近年では、馬に代わってオートバイでの放牧が一般的となり、劣化はさらに著しい。伝統的に面積の単位がなく、土地所有権もなかった自然利用のあり方は危機的な局面を迎えている。

今後の予定

琵琶湖分室セミナーは、国立環境研究所(茨城県つくば市)にて、テレビを通してご覧いただけます。

12月13日(水)15:00-16:00
 セミナー講師:三好 岩生(京都府立大学大学院 生命環境科学研究科)
 テーマ:ここ数十年の森林の変遷,課題と保全方策
 会場:琵琶湖環境科学研究センター 2F大会議室・国立環境研究所 特別会議室

講演記録


第5回 「琵琶湖固有カワニナ属の多様化の歴史」

日時:2017年9月20日(水)15:00 -16:00

場所:琵琶湖環境科学研究センター 2F大会議室(大津市柳ヶ崎5-34)/国立環境研究所 特別会議室(茨城県つくば市) ※テレビ会議

セミナー講師:三浦 収(高知大学)

日本最大の湖である琵琶湖には、亜種や変種も含めると約60種の固有種がいることが知られている。その中で最も種数が多いのは淡水棲巻貝のカワニナ属であり、実に15種もの固有種が報告されている。琵琶湖以外の地域に分布する日本産カワニナ属は3種しかいないことを考慮すると、琵琶湖におけるカワニナ属の多様化が如何に例外的な規模であるかを理解できる。それでは、これらの琵琶湖のカワニナ属は、いつの時代にどのようにして多様化したのであろうか?
本発表では、化石記録とDNA解析の結果を基に、琵琶湖固有カワニナ属の進化の歴史について議論する。

(発表後アップ予定)

第4回 「滋賀県・琵琶湖における侵略的外来種対策の経緯・現状と課題」

日時:2017年8月21日(月)15:30−16:30

場所:琵琶湖環境科学研究センター 2F大会議室(大津市柳ヶ崎5-34)/国立環境研究所 特別会議室(茨城県つくば市) ※テレビ会議

セミナー講師:中井 克樹(滋賀県自然環境保全課/滋賀県立琵琶湖博物館)

琵琶湖ではオオクチバスの急増を受け1984年に駆除活動が始まったが、1980年代後半の爆発的増加を抑えることはできず、1990年代には減少したオオクチバスに置き換わってブルーギルが激増、1999年度から外来魚駆除対策が強化され、両種の推定生息量は徐々に減少する傾向にある(ただし2014年以降は微増)。
こうした過程で、両種に対しては、県による漁業調整規則や条令に加え、国の法律による規制強化が行われ、受益者との対立が顕在化することにもなった。また、水産試験場による曽根沼での集中的な外来魚抑制により、オオクチバスの顕著な減少だけでなく、在来魚の回復も確認されている。
近年は、外来魚と並ぶもう一つの外来種対策の柱として、侵略的外来水生植物の防除事業が2013年度から実施されている。その主な対象は、特定外来生物のオオバナミズキンバイとナガエツルノゲイトウで、沿岸域生態系に対する影響が想定されるほか、漁業活動や船舶の航行に支障を及ぼし、農地や下流域への拡大といった懸念も現実化しつつある。現在の防除の取り組みは行政が実施する事業と地域の漁協やNPO、学生団体などによるボランティアによる活動が連携して行われており、2016年度末には生育面積を前年度末よりも減少させることに成功し、今後もこの傾向を維持しながら、県内全域を管理可能な状態に置くことを目標に取り組みを続けている。
こうした侵略的外来種への対策は、法令による策定による規制や、リスト化とその活用による普及啓発、主要な種の現状把握等が重要である。今回は、滋賀県・琵琶湖における2つの具体的取り組みを中心に、外来種対策の現状と課題について紹介したい。

(発表後アップ予定)

第3回 「ベントスの大移動が森川海の食物網をつなぐ」

日時:2017年7月19日(水)15:30 -16:30

場所:琵琶湖環境科学研究センター 2F大会議室(大津市柳ヶ崎5-34)/国立環境研究所 中会議室(茨城県つくば市)※テレビ会議

セミナー講師:宇野 裕美(京都大学生態学研究センター)

(PDF: 148KB)

第2回 「ヨシ群落造成事業における植生の多様性を考慮した基盤設計指針の提案」

日時:2017年7月3日(月)15:30 -16:30

場所:琵琶湖環境科学研究センター 2F大会議室(大津市柳ヶ崎5-34)/国立環境研究所 中会議室(茨城県つくば市)※テレビ会議

セミナー講師:田中 周平(京都大学地球環境学堂)

生物多様性の危機が国際的に注目されている一方、生物多様性の科学的な把握、評価はいまだ不十分であるとされている。日本の生物多様性国家戦略2012-2020においても, 「生物多様性の保全と持続可能な利用に向けた行動が進まない背景には、生物多様性の状態が十分には把握されておらず、科学的認識に基づく評価が不足している」ことが挙げられており、生物多様性の評価手法の確立が必要とされている。
生物多様性は単純な種の多様性だけでなく、遺伝子の多様性、環境や種間の相互関係などの生態系の多様性を含む広い概念である。種の多様性は空間の概念からα,β,γの3つの階層で考えられており、 α多様性はあるひとつの環境内における生物種の多様さ、β多様性は異なる環境間の種の多様さ、γ多様性はαおよびβを総合的に評価するものである。
α多様性は種数と構成種の個体間の均等性を評価する多様度指数によって評価が可能である。しかし、従来の植生調査手法では植生を定量的かつ詳細に把握することが困難であり、多様度指数に用いる基礎情報が不十分で正確な評価ができなかった。 また、多様度指数は個々の種の持つ価値を考慮しておらず、従来の指数だけでは生物多様性を十分に評価できていなかった。多様性は様々な観点から評価すべきであるが、保全事業などにおいては何らかの指数を用いて序列をつけることが必要な場合もあり、 保全目標に応じた指数を考案する必要がある。その場合には種の被度や面積といった生育状況を個々に評価するだけでなく、一つの指標として表すことが求められる。
琵琶湖沿岸ではヨシ群落保全条例が制定され、ヨシ群落における生物多様性の保全活動が行われている。ヨシ群落造成事業ではヨシ群落の生育環境を十分理解し、地域特性に配慮して再生を行うとしている。 しかし、植栽したヨシが定着しない、自生の群落とは大きく異なる植生になるといった失敗例も多くみられた。ヨシ群落の再生と保全にはその生育特性および生物多様性の評価手法について、さらなる科学的な知見が必要とされている。
本研究では、植生をひとつの環境内の植生と異なる植生間の多様性の2つの階層から評価する手法を提案し、琵琶湖沿岸の抽水植物群落を評価することを主目的とした。単独測位携帯型GPS植生調査手法を2008〜2010年に琵琶湖沿岸の抽水植物群落165群落118 haで実施し植生の定量的な把握を行った。提案した指標を適用して琵琶湖沿岸の抽水植物群落の多様性を評価し、ヨシ群落造成事業が琵琶湖全域の植物多様性に及ぼす影響を検討したので報告する。

(発表後アップ予定)

第1回 「水の分析から生息魚種を知る環境DNA分析とその生物多様性モニタリングへの展開」

日時:2017年5月30日(火)15:30 -16:30

場所:琵琶湖環境科学研究センター 2F大会議室(大津市柳ヶ崎5-34)

セミナー講師:山中 裕樹(龍谷大学理工学部)

(PDF: 159KB)