2012年11月19日 開催報告

国立環境研究所 生物・生態系環境研究センター
野生動物ゲノム連携研究グループ キックオフシンポジウム

下記の内容で連携研究グループのキックオフシンポジウムを開催いたしましたのでご報告いたします。

開催趣旨

環境試料タイムカプセル棟では、2004 年より国内および国外絶滅危惧野生動物種の遺伝資源保存に取り組んできました。
これまでに93 種1,866 個体を受入れ、これらの個体から遺伝資源として培養細胞や臓器を採取し、液体窒素タンク内に凍結保存しています(凍結保存用チューブ約36,000 本)。
今年度、凍結保存中の遺伝資源を活用した研究を推進すべく、所外の研究機関と連携し新たな研究組織「野生動物ゲノム連携研究グループ」を設立いたしました。この研究組織では凍結保存中の遺伝資源を活用して、絶滅危惧種のゲノム解析を行い、保全遺伝学的研究に利用できる新規の各種遺伝的マーカーを開発する予定です。また、凍結保存中の細胞については細胞株化やiPS 細胞化を試み、細胞の研究資源化を図ります。そして、絶滅危惧種の生体では実施できない化学物質の影響や病原体の感受性に関する研究等を多くの研究者が細胞レベルで実施できる体制を構築する予定です。
今回のシンポジウムでは野生動物ゲノム連携研究グループに参画するメンバーが担当分野の研究計画を発表いたします。

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プログラム

【日時】 2012年11月19日(月) 9:50-12:30
【場所】 国立環境研究所 地球温暖化棟1F交流会議室

 9:50-9:55  挨拶 国立環境研究所理事長 大垣眞一郎

9:55-10:10 
「国立環境研究所における絶滅危惧種の遺伝資源保存体制と資源活用研究例について」
大沼 学(国立環境研究所・研究員)

10:10-10:35 
「野生動物の遺伝資源長期保存システムの構築と活用」
村山美穂(京都大学野生動物研究センター・教授、国立環境研究所・野生動物ゲノム連携研究グループ長)

10:35-11:00 
「次世代シークエンサーによるヤンバルクイナ全ゲノム解析の進捗状況 
-低メモリーアッセンブルソフトと高速相同性解析ソフトを用いたローコストゲノム解析-」
遠藤大二(酪農学園大学獣医学群獣医学類・教授)

11:00-11:10  休憩

11:10-11:35 
「爬虫類の細胞培養法開発とiPS細胞樹立を目指した遺伝子導入の基礎検討」
福田智一(東北大学大学院農学研究科・准教授)

11:35-12:00 
「鳥類における遺伝資源保存の現状について」
田島淳史(筑波大学生命環境科学研究科・教授)

12:00-12:25 
「哺乳類および鳥類におけるiPS細胞研究の動向」
浅野敦之(筑波大学生命環境科学研究科・助教)

12:25-12:30  閉会挨拶 生物・生態系環境研究センター長 高村典子 

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