(独) 国立環境研究所 侵入生物データベース Japanese | English
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イチイヅタ

基本・侵入情報 参考資料リスト
基本情報
和名 イチイヅタ (写真なし)
分類群 緑藻植物門 ハネモ綱 ハネモ目 イワヅタ科
(Caulerpaceae, Bryopsidales, Bryopsidophyceae, Chlorophyta)
学名 Caulerpa taxifolia
主なシノニム Fucus taxifolius
英名等 caulerpa, killer alga
自然分布 アフリカ,大西洋,オーストラリア,バミューダ,中国,フィジー,インド,インド洋,日本,モルディブ共和国,ニューカレドニア,セーシェル共和国,米国
形態 本来は2~25cmであるが,モナコ海洋博物館直下の海底で発見された群落(地中海‐水槽栽培型株)は全長50~80cm,最大2.8m.仮根,匍匐茎,薄緑色の葉状部からなる.
生息環境 岩質,砂質,泥質などどんな底質でも生育可能.原産地では熱帯・亜熱帯のサンゴ礁の浅い海に分布する.
繁殖生態 雌雄同株で有性生殖と栄養生殖の両方を行なう.雌雄の配偶子は接合子を形成して融合する.地中海‐水槽栽培型株の限界繁殖可能温度は25℃で栄養生殖を行ない,匍匐茎の成長もしくは1㎠の断片からでも再生する.
生態的特性 地中海‐水槽栽培型株は分布深度が1~100mと幅広く,致死最低水温は9~10℃以下と耐寒性をもつ.コーレルペニンという毒の含有量が熱帯地域の10倍あるため,藻食性の動物に採食されない.
侵入情報
国内移入分布 沖縄以南に自然分布する. 国内分布図
※必ずしも色が塗られた地域全体に分布するわけではありません
移入元 不明
侵入経路 飼育水の直接排出
侵入年代 1980年代後半から熱帯魚店で販売および水族館での展示が開始される.
影響 海草藻場の群落の置き換わり,群集構造の破壊
法的扱い 特になし
防除方法 ダイバーによる除去,防水シートで覆ったり,液体塩素を注入して枯死させる,海塩を散布する.
問題点等 情報整理中
海外移入分布 オーストラリア,クロアチア,フランス,ドイツ,イタリア,地中海,モナコ,ニュージーランド,スペイン,チュニジア,米国
備考
世界の侵略的外来種ワースト100. キラー海藻とも呼ばれる. 被害を及ぼすのは変異した地中海‐水槽栽培型株のイチイヅタであり,国内の在来種と区別して扱うことは難しく,外来生物法の対象とするのは困難である.
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