(独) 国立環境研究所 侵入生物データベース Japanese | English
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フロリダマミズヨコエビ

基本・侵入情報 参考資料リスト
基本情報
和名 フロリダマミズヨコエビ (写真なし)
分類群 節足動物門 甲殻綱 端脚目 ヨコエビ亜目 マミズヨコエビ科
(Crangonyctidae, Gammaridea, Amphipoda, Malacostraca, Arthropoda)
学名 Crangonyx floridanus
英名等 Florida crangonyctid, freshwater amphipod
自然分布 米国南東部
形態 体長 雄4~5mm,雌5~8mm程度の淡水性ヨコエビ.頭部下辺の触角洞は浅く,ほとんど確認できない.第1触角は第2触角の約2倍の長さ.第1触角副鞭は2節.胸鰓があり,副鰓は無い.第3尾肢は短く,第2尾肢末端を越えない.第3尾肢外肢は1節で,内肢の3倍以上の長さ.尾節板は後部の切れ込みが浅い.
生息環境 止水・流水問わず,様々な低湿・水質の淡水域に生息可能.湧水のある河川上流域,河川の中・下流域のやや汚濁の進んだ水域,砂礫質・泥質・植生の根など.
温度選好性:夏季に25℃を超えるような水域にも生息可能.
繁殖生態 繁殖期:多化性と考えられ,2月~10月に抱卵が見られる.
日本での生活史はわかっていない.
生態的特性 水中では腹面を下にして這い,遊泳する.
侵入情報
国内移入分布 北海道,秋田,山形,宮城,福島,関東甲信越の全都県,静岡,愛知,岐阜,富山,近畿の全府県,愛媛,大分,福岡の各都府県,長崎県福江島(五島列島).東京都・神奈川県などでは特に多数の記録がある.また,静岡県などでも分布は拡大傾向にある. 国内分布図
※必ずしも色が塗られた地域全体に分布するわけではありません
移入元 不明
侵入経路 水槽で栽培されていた水草とともに野外に捨てられ,野生化した可能性が指摘されている.米国内では,バラスト水への混入・養殖魚や餌への混入で拡散していると言われている.
侵入年代 国内での初記録は,1989年に利根川支流(古利根沼~利根川の小河川,千葉県我孫子市・茨城県取手市)にて.
影響 本種は,多くの場合在来ヨコエビ類が生息しにくい水域に定着するが,一部地域では在来種と混生している.在来種と競合する可能性があり,滋賀県では琵琶湖固有種のナリタヨコエビJesogammarus. (Annanogammarus) naritaiが本種の侵入後ほとんど見られなくなった地域がある.
静岡県ではワサビに対する農業被害が報告されている.
影響を受ける在来生物:本種との混生が確認されているのは,ナリタヨコエビ(滋賀県),アゴトゲヨコエビ J. spinopalpus(千葉県,埼玉県)およびオオエゾヨコエビ J. jesoensis(長野県).
法的扱い 滋賀県条例では「指定外来種」に指定され野外放逐が禁止されており,飼育には届け出が必要とされている。
防除方法 情報整理中
問題点等 情報整理中
海外移入分布 なし
備考
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