(独) 国立環境研究所 侵入生物データベース Japanese | English
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アルゼンチンアリ

基本・侵入情報 参考資料リスト
基本情報
和名 アルゼンチンアリ

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アルゼンチンアリ(女王アリ) アルゼンチンアリ(働きアリ)
分類群 ハチ目 スズメバチ上科 アリ科
(Formicidae, Vespoidea, Hymenoptera)
学名 Linepithema humile
英名等 Argentine ant
自然分布 南米
形態 体長約2.5 mm.体色は黒褐色.複眼はやや大きく,頭部背面前方よりに位置する.胸部は前中胸が多少隆起し側方からみて緩やかなアーチを描く.腹柄節は扁平なコブ状でその頂部は前伸腹節の気門より低いところに位置する.外皮は柔らかい.日本には同属種が生息していない.
生息環境
温度選好性:働きアリの活動温度帯は5~35℃
繁殖生態 産仔数:女王アリの産卵能力は日に60卵だが,20℃以下では産卵しない.
生態的特性 多数の働きアリからなる大規模なコロニーをつくり,多女王性.主に分巣によって分布を拡大するとされている. 新しい巣を確立するため「婚礼の」フライトを行わず,新女王はオリジナルの巣の近くで新しい巣を営巣する.両方の巣は接続していて,しばしば働きアリを共有する.
食性:雑食性
侵入情報
国内移入分布 東京(2021根絶確認),神奈川,静岡(2019根絶確認),愛知,岐阜,三重,奈良, 京都,大阪,兵庫,岡山,広島,山口,徳島の各都府県. 国内分布図
※必ずしも色が塗られた地域全体に分布するわけではありません
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移入元 不明.
侵入経路 建築資材などに紛れ込んで侵入した可能性が指摘されている.
侵入年代 1993年頃
影響 住宅や建造物に大量に侵入し、食品に群がったり、電気製品に侵入して不具合を生じさせたりするなど、日常生活に著しい障害をもたらす。アブラムシ類,カイガラムシ類など農業害虫を保護することで病害を広げる.種子の加害による農業被害.ミツバチの巣箱の蜜を食害. 影響を受ける在来生物:在来のアリ類および地表徘徊性節足動物類
法的扱い 外来生物法で特定外来生物に指定された.
防除方法 殺アリ剤を利用した化学的防除
問題点等 情報整理中
海外移入分布 ヨーロッパ(フランス,イタリア,ポルトガル,スペイン,イギリス,スイス等),大西洋島嶼(アゾレス等),アラブ首長国連邦,南アフリカ共和国,バミューダ,米国(本土,ハワイ),メキシコ,チリ,ペルー,オーストラリア,ニュージーランド
備考
世界の侵略的外来種ワースト100,日本の侵略的外来種ワースト100

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【情報提供のお願い】
アルゼンチンアリの分布情報を集めております。

アルゼンチンアリの情報提供のお願い

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  • 2011年度より国立環境研究所マニュアルに準じた定着個体群の防除事業推進
  • 2014年に東京都大田区の定着個体群根絶を確認
  • 2019年に静岡県の定着個体群根絶を確認


  • 令和5(2023)年度 環境省「特定外来生物の市町村別侵入状況の把握のためのアンケート」調査の結果は,市町村単位の分布地図※及び一覧(下記URL)にて参照されたい. https://www.nies.go.jp/biodiversity/invasive/category.html
    ※都道府県単位の分布地図は,学術誌や記事,通報などをもとに,標本や画像データを確認して作成されたものである. 市町村単位の分布地図は,自治体へのアンケートをもとに作成されたものである. 従って,両者の分布情報が一致しない部分がある.
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