(独) 国立環境研究所 侵入生物データベース Japanese | English
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セイヨウオオマルハナバチ

基本・侵入情報 参考資料リスト
基本情報
和名 セイヨウオオマルハナバチ

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セイヨウオオマルハナバチ
分類群 ハチ目 ミツバチ上科 ミツバチ科
(Apidae, Apoidea, Hymenoptera)
学名 Bombus terrestris
英名等 Bumblebee
自然分布 ヨーロッパ
形態 体長10~20mmのハナバチ.全身に毛を持ち,頭部は黒,胸部は黒・黄色・黒の横縞模様,腹部は黒・黄色・黒・白の横縞模様.この模様は,女王,働きバチ,雄バチでほぼ同じ.在来種ノサップマルハナバチ(道東に生息)の働きバチには,腹部後端が白い変異個体がおり,本種と似る.
生息環境 ネズミなどの古い巣穴を利用して地中で営巣・繁殖する.
温度選好性:主に15℃~25℃の範囲で活動する.長時間32度以上の環境に曝された場合,花粉で作られた巣が溶け出し,幼虫が死亡する.
繁殖生態 繁殖期:春~秋
年1化.秋に誕生した新女王が交尾後に越冬.春に女王が単独で営巣を開始する.飼育下での観察では,1コロニーあたり平均800~1,000頭の働きバチと雄バチ,60~180頭の新女王バチを生産.ニュージーランドに導入されたものでは,最大で900頭の新女王バチ,3,000頭の働きバチと雄バチを生産したコロニーが確認されている.
生態的特性 食性:吸蜜.盗蜜を頻繁に行う.
侵入情報
国内移入分布 定着しているのは北海道のみ.道内では広く分布する.他のいくつかの県でも,野外での発見・営巣の記録がある. 国内分布図
※必ずしも色が塗られた地域全体に分布するわけではありません
移入元 オランダ・ベルギーなどから輸入された
侵入経路 温室栽培農業(トマトなど)の受粉を目的として輸入されたが,温室より逃出したものが定着.
侵入年代 人工コロニーの輸入は1992年ごろから.野外での自然巣の初記録は,1996年に門別町にて.
影響 交雑による在来種の不妊化に伴う繁殖阻害.利用植物の40~70%が在来のマルハナバチ属と競合する.飼育下において,在来種の女王を刺殺して巣の乗っ取りを行う例が確認されている.盗蜜による植物の種子生産の失敗.寄生虫(マルハナバチポリプダニ)の持ち込み.
影響を受ける在来生物:北海道には数種のマルハナバチ類が自然分布する.在来マルハナバチに送粉を依存している野生植物(エゾエンゴサクなど).
法的扱い 外来生物法で特定外来生物に指定された.農業資材としては,環境省の許可を取得したうえでのハウス内での使用に限って認められている.許可の取得にあたって,ハウスの開口部に逸出防止用のネットを張ることなどが義務付けられている.

米国では輸入禁止.
防除方法 これまで本種の駆除に成功した例は海外ではない.国内では使用にあたってハウスにネットを展張すること,および使用済みの巣箱を適正に処分することによって逃亡防止が図られている.
問題点等
海外移入分布 北米,オセアニア,イスラエルなど
備考
日本の侵略的外来種ワースト100

農業資材として使用されるものは,国内に自然分布するクロマルハナバチへの置き換わりが進んでいる.
北海道では,本種および在来マルハナバチ類について,市民参加によるモニタリング活動が行われている.
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