(独) 国立環境研究所 侵入生物データベース Japanese | English
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ミカンコミバエ

基本・侵入情報 参考資料リスト
基本情報
和名 ミカンコミバエ (写真なし)
分類群 ハエ目 ミバエ科
(Tephritidae, Diptera, Insecta)
学名 Bactrocera dorsalis
主なシノニム Dacus dorsalis
英名等 oriental fruit fly
自然分布 東南アジア
形態 体長7~8mmのハエ.頭部の地色は光沢のある黄褐色で,複眼は小豆色.複眼内縁に3対,前頭部に1個の黒斑.胸部の地色はほぼ黒色で,明黄色の斑紋(背側面前部に楕円形の斑紋1対,背面中部に2条の縦筋,側面に大型の斑紋を側面に1対,背面後部に大型の黄色部)を持つ.腹部の地色は黄褐色で,黒色の筋模様(前部は横条,後部は背中線)を持つ.卵は白色で長さ1mm.幼虫は白色のうじ状.蛹は黄褐色の俵状.同属のウリミバエおよび在来種カボチャミバエは,胸部背面の明黄色の縦筋が3本あり,2本のミカンコミバエと区別可能.
生息環境 様々な植物に寄生.
繁殖生態 繁殖期:温暖なら通年.
オスは,交尾を始める数日前からフェロモン(メチルオイゲノール)に誘引される.果実に産卵し,産卵数は一回に10個以上個(一世代に最大1000個ほど).1~2日で孵化し,幼虫期に寄主の果実を食害.2回脱皮後に果実から飛び出して地中に潜って蛹化し,やがて羽化する.沖縄では年間8世代ほどで夏季は,1世代に約1ヶ月ほど.
生態的特性 食性:幼虫は産卵された果実を食べる.
侵入情報
国内移入分布 先島諸島,沖縄諸島,奄美諸島,小笠原諸島にかつて定着していたが,1986年までに根絶. 国内分布図
※必ずしも色が塗られた地域全体に分布するわけではありません
移入元 不明
侵入経路 不明
侵入年代 初記録は1919年の沖縄島(嘉手納)での確認だが,この時点ですでに沖縄県全域に侵入していたと考えられている.奄美諸島では1929年,小笠原諸島では1925年頃に確認された.その後,2002年に再度確認された(一斉防除により2003年までに根絶)
影響 各種農産物を幼虫が食害.
影響を受ける在来生物:柑橘類,グァバ,マンゴー,パパイヤ,トマト等の果実
法的扱い 本種および近縁種(ミカンコミバエ種群,Bactrocera dorsalis species complex)は検疫有害動物.また,ミカンコミバエ種群の発生地域からの柑橘類(一部例外あり),アセロラ,アボカド,アンズ,イチジク,インドメテング,イチゴ,オリーブ,カシューナッツ,ガジュマル,クロツグ,ゴレンシ,ザクロ,サントール,スモモ,タイヘイヨウグルミ,テリハボク,トマト,ナシ,ナツメヤシし, パパイヤ(一部例外あり),ビワ,ビンロウジュ, ブドウ(一部例外あり),モモ,モモタマナ,ヤマモモ,ランブータン, リュウガン,リンゴ,レイシ(一部例外あり),ワンピ,アカタネノキ属 (Bouea),カキ属 (Diospyros),コーヒーノキ属 (Coffea),トウガラシ属 (Capsicum),トケイソウ属 (Passiflora),ナス属 (Solanum),ナツメ属 (Ziziphus),ニンメンシ属 (Spondias),バンジロウ属 (Psidium),パンノキ属 (Artocarpus),バンレイシ属 (Annona),ヒロセレウス属 (Hylocereus)(一部例外あり),フクギ属 (Garcinia)(一部例外あり),フトモモ属 (Eugenia),マンゴウ属 (Mangifera)(一部例外あり),ランサ属 (Lansium)及びアカテツ科 (Sapotaceae)の生果実,成熟したバナナの生果実は輸入禁止(植物防疫法)
防除方法 雄除去法(メチルオイゲノール(雄誘引剤)と殺虫剤を併用した誘殺板による)および不妊虫放飼法.沖縄県では約9年(1977~1985)かけて約26億円,延べ11万人,奄美諸島では約13年(1968~1980)かけて約10億円,延べ4万人,小笠原諸島では約10年(1975~1984)かけて約14億円,延べ4万人を投じて根絶.沖縄県と奄美では雄除去法,小笠原では雄除去法と不妊虫放飼法の併用で根絶された.
問題点等
海外移入分布 ハワイ,ミクロネシア,仏領ポリネシアなど
備考
基本・侵入情報 参考資料リスト