基本情報 |
和名 |
カワムツ |
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分類群 |
硬骨魚綱 コイ目 コイ科 (Cyprinidae, Cypriniformes, Actinopterygii) |
学名 |
Zacco temminckii |
英名等 |
Dark chub |
自然分布 |
日本(東海地方・能登半島以西の本州,四国,九州,淡路島,小豆島,壱岐,福江島),北東部を除く朝鮮半島,大陸中国(四川・淅江省),ベトナム北部,台湾 |
形態 |
全長15cm.背部は褐色,腹部は白色で,体側中央に暗藍色の幅広い縦条がある.同属のオイカワに比べると,体幅が広く側線鱗数も46~55と多いが,近縁のヌマムツよりは少ない.臀鰭条数は3棘10軟条である.成熟した個体には,朱色の婚姻色が頭部下面と腹部に,白色の追星が頭部と尻鰭上にあらわれる.産卵期の雄に著しい.雄は雌に比べ大形で,各鰭,特に尻鰭が大きい. |
生息環境 |
河川の流れの緩やかな淵に多く生息する. |
繁殖生態 |
繁殖期:5~8月 雄は,雌の横に並び体をふるわせる.そして,雌に覆い被さりながら体のふるえを激しくし,ついには雄を横倒しにすると同時に,尻鰭で砂をかき上げる.この時に卵は放出される. |
生態的特性 |
岩の間や柳の下などに隠れる性質が強い.主に日中に活動.ナワバリを形成する.個体相互間には一種の認知関係が発達している.雄の間には,雌をめぐって順位が形成され,雌とつがいになって産卵行動を行うのは,順位の高い個体だけである. 食性:落下昆虫,底生動物,付着藻類 |