| 基本情報 |
| 和名 |
オオヒキガエル |
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| 分類群 |
両生綱 無尾目 ヒキガエル科 (Bufonidae, Anura, Amphibia) |
| 学名 |
Bufo marinus |
| 英名等 |
Cane toad, Marine toad, Giant toad |
| 自然分布 |
アメリカ合衆国テキサス州南部から中米,南米北部 |
| 形態 |
体長9~15cm程度,24.1cm(体重1.36kg)の個体も記録されている.体重60~400g.鼻孔から眼,上瞼の内縁と後縁に骨質隆起を持つ.耳腺は菱形で巨大.染色体数2n=22. |
| 生息環境 |
サトウキビ畑など,人里近くの開けた場所. 温度選好性:幼生の高温に対する耐性がきわめて高く,42.5度程度までの高温で変態できるとされる.一方,低温耐性はそれほど高くないと見なされる.原産地の北限がアメリカ合衆国テキサス州であることから,ウシガエル等に比べるとずっと熱帯に適応した種であると考えられる.小笠原諸島,八重山諸島とも,人為分布域のほぼ北限に相当する.ただし,成体は短期間であれば7.5度程度の低温でも死亡しない. |
| 繁殖生態 |
池などの止水に集まり,雄は鳴嚢を大きく膨らませて「ボボボボボ…」と鳴く.ゼリー層に包まれた紐状の卵塊(卵紐)を水中に産出する.卵は速やかに発生し,温度が適当であれば1,2日で孵化する.オタマジャクシは小型で,約1ヶ月で変態する.1,2ヶ月しか存続しない一時的な水たまりでも繁殖できる.産仔数:産卵数は8,000~25,000個.58,000個に達した例も知られる. 繁殖期:ほぼ周年.大東島では12~1月がピークとされるが,石垣島では春から秋の方がよく繁殖するらしい.降雨と気温に左右される. |
| 生態的特性 |
ヒキガエル属の他種と同様,鼓膜の後ろにある耳腺から毒液を分泌する.本種の毒腺はヒキガエル属の中でもとりわけ大きく,多くの毒を分泌すると考えられる. 食性:基本的に肉食性.昆虫,ダンゴムシ類,陸産貝類,倍脚類など多くの地表性動物を採食し,小型哺乳類やカエル類を捕食することもある.海外では落ちた果実など植物質を摂食することも報告され,皿に置かれたドッグフードを食べることもあるという. |
| 侵入情報 |
| 国内移入分布 |
小笠原諸島(父島,母島),大東諸島(北大東島,南大東島),先島諸島(石垣島,西表島,鳩間島) |

※必ずしも色が塗られた地域全体に分布するわけではありません
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| 移入元 |
サイパン(小笠原個体群),南大東島(石垣島個体群),石垣島(鳩間島個体群) |
| 侵入経路 |
サトウキビの害虫駆除のために導入された.台湾より南大東島に導入.サイパンより父島に導入.父島より母島に導入.南大東島より石垣島に導入.石垣島より鳩間島に導入.西表島には,石垣島からの建材等の輸送に随伴して移入されたと推測されている. |
| 侵入年代 |
南大東島には戦前.小笠原父島には1949年,母島には1974年.八重山諸島石垣島には1978年頃,鳩間島には1984年頃. |
| 影響 |
捕食,競合,毒による上位捕食者への影響.鳩間島で起きた,池で飼われていた家禽の大量死が,本種の毒に起因する可能性も指摘されている.小笠原諸島ではオタマジャクシの大量発生による飲料水汚染が指摘されたことがある.
影響を受ける生物:(1)昆虫類を始めとする地表性の小動物が捕食の影響を受ける.(2)他のカエル類やトカゲ類が食物等を巡る競合により影響を受けうる.(3)耳腺からの毒液のため,カエルの捕食者に影響が生じうる.オオヒキガエルの侵入が危惧されている西表島では,イリオモテヤマネコ,カンムリワシ等への影響が懸念されている.サキシママダラが本種を呑み込んでいる最中に死亡した例が,実際に野外で観察されている. |
| 法的扱い |
外来生物法で特定外来生物に指定された. |
| 防除方法 |
繁殖場を中心とした成体,卵,幼生の除去が現実的で効果の高い方法と見られる.海外ではウイルスや病原菌を用いた生物学的防除方法が検討されたことがある. |
| 問題点等 |
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| 海外移入分布 |
ハワイ,フィリピン,ニューギニア,オーストラリア,太平洋の島嶼 |