(独) 国立環境研究所 侵入生物データベース Japanese | English
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キノボリヤモリ

基本・侵入情報 参考資料リスト
基本情報
和名 キノボリヤモリ

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キノボリヤモリ
分類群 爬虫綱 有鱗目 トカゲ亜目 ヤモリ科
(Gekkonidae, Sauria (Lacertilia), Squamata, Reptilia)
学名 Hemiphyllodactylus typus typus
英名等 tree gecko
自然分布 どこが原産地なのか判然としない.台湾(蘭嶼含む),インド,スリランカ,ニコバル諸島,インドシナ半島~スンダ列島~ニューギニア~ニューカレドニア,トンガ,フィジー,ハワイ等
形態 体長60~80mm.頭胴長33~45mm.日本のヤモリの中ではきわだって胴長短足.胴・尾・四肢の表面に大型の顆粒状鱗は無い.尾の断面はほぼ円形.
生息環境 街路樹など開けた環境にある樹木の樹皮下や葉鞘の隙間.
温度選好性:不明である.
繁殖生態 繁殖期:不明.
単為生殖で,雌だけで繁殖すると考えられる.国外では直径6mmほどの球形の卵を樹皮下に産み付けることが知られている.産仔数:一度に1~2卵(国外の例).
生態的特性 樹上性,夜行性と考えられる.
食性:肉食性.小型の昆虫等を採食すると思われる.
侵入情報
国内移入分布 先島諸島(宮古島,多良間島,石垣島,小浜島,西表島,波照間島) 国内分布図
※必ずしも色が塗られた地域全体に分布するわけではありません
移入元 不明.
侵入経路 植木などの資材に紛れて非意図的に持ち込まれたとみられる.
侵入年代 侵入は近年とみられ,1989年以降見つかっている.
影響 不明であるが,捕食,競合の可能性は否定できない.
影響を受ける在来生物:食物となる昆虫等,競合の可能性のある樹上性のトカゲ類等.
法的扱い 特になし.
防除方法 樹上などに広く分散して生息するため,効率よく駆除することは困難.見つけ捕りをくり返すのが現実的.
問題点等 情報整理中
海外移入分布 少なくとも,太平洋の小島嶼の個体群は移入と考えられている.
備考
近年,南西諸島において徐々に分布を広げていると推測される.本種のような小型爬虫類が在来の生物群集に及ぼす影響は判然としないが,小笠原諸島で侵略的になったグリーンアノールの例もあることから,生息状況の定期的なモニタリングが必要と思われる.
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