(独) 国立環境研究所 侵入生物データベース Japanese | English
  1. 侵入生物データベース >
  2. 日本の外来生物 >
  3. 哺乳類 >
  4. クマネズミ

クマネズミ

基本・侵入情報 参考資料リスト
基本情報
和名 クマネズミ

クリックすると拡大画像が表示されます

クマネズミ
分類群 哺乳綱 齧歯目(ネズミ目) ネズミ科
(Muridae, Rodentia, Mammalia)
学名 Rattus rattus
英名等 Black rat,Roof rat, oriental house rat
自然分布 インドシナ半島
形態 背面は黒色-灰褐色で腹面はスレート色がかった灰色あるいは白色.耳は大きく,前に倒すと目に達する.頭胴長150-230mm,尾長150-260mm,後足長22-35mm,体重150-200g.乳頭式は2+0+3=10あるいは2+1+3=12.
生息環境 都市部・農村部の建造物とその周辺.ビルや天井裏など比較的乾燥した高所に生活し,高さと幅が10cm位の空間が好まれる傾向がある.都心の高層階ではドブネズミより優占する.伊豆諸島,小笠原諸島,琉球列島などを含む小島嶼では,森林にも生息する.
繁殖生態 繁殖期:1年中繁殖するが春,秋にピーク
産仔数:2-10,平均5.5
生態的特性 俊敏で登坂能力に優れ,細い針金でも,上手にわたることが出来る.泳ぐことは出来るが,好んで水の中にはいることはない.都会では夜行性.毛皮をたびたび壁にこすり付けるので,黒または灰色のサインが建物に残る.多くのネズミ類と異なり,巣穴にたくさんの餌を蓄える習性(貯食性)や体内に大量の脂肪を蓄える習性(貯脂肪性)を持たず,温暖な地域以外では食料のある都市部でしか越冬できない.
食性:雑食だが,種子を中心に植物を好む.
侵入情報
国内移入分布 ほぼ全国 国内分布図
※必ずしも色が塗られた地域全体に分布するわけではありません
移入元 不明
侵入経路 交易などに伴う非意図的移入.
侵入年代 不明だが,弥生時代にはすでに侵入していたと推測されている.詳細は不明.小笠原に持ち込まれたのは1920年ごろと言われている.
影響 植物・海鳥・ウミガメ・陸産貝類などの捕食.植物食動物との競合.農業被害.人獣共通感染症媒介.伊豆諸島ではツツガムシとペストノミ(ケオプスネズミノミ)の主要寄主,小笠原諸島や南西諸島では広東住血線虫の主要宿主である.希少植物の食害や種子食害による森林の更新阻害なども生じさせる.
影響を受ける在来生物:カンムリウミスズメ(福岡県小屋島),オーストンウミツバメ・メグロ・アナドリ・オナガミズナギドリ(小笠原)などの鳥類,オオハマギキョウなどの植物(捕食).アカガシラカラスバト・オガサワラカワラヒワなど(小笠原)(競合)
法的扱い
防除方法 本種の餌が不足する冬季における毒餌の散布.抗凝血製剤など遅効性の毒物が使われ,事前調査で推定されるクマネズミの生息数に合わせて散布量を決定する.人力散布・ヘリコプターによる空中散布・ベイトステーションの設置などが,地形や在来種の分布状況などに応じて使い分けられる.海外では,島嶼において根絶に成功した事例が多数ある.
問題点等
海外移入分布 汎世界的
備考
世界の侵略的外来種ワースト100

核型などの変異に基づき,日本を含むアジアのものを R. tanezumi とする見解もある.
基本・侵入情報 参考資料リスト