●この地点の概要
水深(満潮観測時の平均水深): 2.3m
サンゴ群集動態
調査を開始した1994年は被度が低く荒涼とし、過去数年内
に何らかの攪乱を受けた印象を持つ。ただし、前年に複数種
・複数個体のミドリイシ類が定着し、それらの成長に伴い被
度は年々増加した。1998年夏には全観察期間中におけるピー
ク(60%)を迎える。この時点の優占種は1993年に定着した
クシハダミドリイシとトゲスギミドリイシである。1998年夏
季に高水温により白化現象が生じ、クシハダミドリイシの大
部分が斃死して、被度は30%に低下。その後に生じた複数の
イベント(1999年末の寒波、2001年夏季の白化現象、2003年
6月の大型台風襲来)による被害は軽微で、トゲスギミドリ
イシ、クシハダミドリイシ、およびオヤユビミドリイシなど
の成長により被度の回復が進み、2003年夏季の時点での被度
は55%に達する。
●1994/10 被度は15%程度と低く、小型の塊状サンゴ類が主体をなし、
荒涼とした感がある。枠内右上と枠中央下にはクシハダミド
リイシが、左下にはヒメアナサンゴモドキが認められる。な
お、前年に着底したと思われるミドリイシ類の新規加入群体
が散見される。中央下の黒色の生物はシカクナマコ。
●1995/07 被度は15%程度で前年と変化はないが、枠内左下のヒメア
ナサンゴモドキは成長が認められる。
●1996/01 (1996/07参照)
●1996/04 (1996/07参照)
●1996/07 ミドリイシ類の加入群体の成長が顕著で、被度はおよそ25
%に上昇。
●1996/10 (1996/07参照)
●1997/02 1993年に定着したミドリイシ類の加入群体は順調に成長し、
特に枠内中央左のトゲスギミドリイシは顕著で、本群体は以
前よりそこにあったヒメアナサンゴモドキを駆逐しているよ
うに見える。被度はおよそ35%に上昇。
●1998/01 1993年定着のミドリイシ類は順調に成長し、そのうちのク
シハダミドリイシ(卓状)とトゲスギミドリイシ(枝状)は
優占種となる。被度はおよそ50%に上昇。
●1998/07
立体枠設置。ニコノス20mmレンズステレオ撮影。
サンゴ被度は60%ほどで、クシハダミドリイシが優占する。
●1999/02
立体枠設置。ニコノス20mmレンズステレオ撮影。
サンゴ群集の概況は1999/July/07を参照。
●1999/07
1mステン方形枠設置。ニコノス20mmレンズステレオ撮影。
前年の白化被害は顕著で、クシハダミドリイシの7割が斃死
し、方形枠内の被度は30%ほどに半減した。コユビミドリ
イシのいくつかも斃死したが、その他のサンゴの被害は軽微。
●2000/01
1mステン方形枠設置。ニコノス20mmレンズステレオ撮影。
寒波による影響はほとんど見られない。1998年の白化で斃
死したクシハダミドリイシ骨格が目立つ。
●2000/08
1mステン方形枠設置。ニコノス20mmレンズステレオ撮影。
トゲスギミドリイシとヒメアナサンゴモドキ(枠内右下)
の成長が目立ち、被度は40%ほどに回復する。枠内中央や
や左側に見えるドーム上のサンゴはコブハマサンゴで、そ
の左上にシラナミガイ(シャコガイの一種)が接している。
●2001/06
1mステン方形枠設置。ニコノス20mmレンズステレオ撮影。
前年に枠内中央で見られたクシハダミドリイシ、および左
上部付近のトゲスギミドリイシは消失した。枠内左下のト
ゲスギミドリイシと右下のクシハダミドリイシの成長が目
立つ。
●2002/10
1mステン方形枠設置。ニコノス20mmレンズステレオ撮影。
枠内中央付近のトゲスギミドリイシの消失によって、半ば
隠れていたコブハマサンゴが露わになる。クシハダミドリ
イシおよびハナガサミドリイシの顕著な成長によって、被
度は50%ほどに上昇する。
●2003/06 この年の調査直前に襲来した大型台風の波浪により、ト
ゲスギミドリイシやクシハダミドリイシの群体の一部が破
損。しかしながら、枠内上側のオヤユビミドリイシやクシ
ハダミドリイシの成長により、被度は昨年より5%ほど上
昇しおよそ55%に達する。
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